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小さい飲食店を開業するために必要な費用と経営戦略をまとめて紹介【メリット・デメリットも解説】

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小さい飲食店を開業するために必要な費用と経営戦略をまとめて紹介【メリット・デメリットも解説】 |スキーム マグ
小さい飲食店を開業するために必要な費用と経営戦略まとめて紹介【メリット・デメリットも解説】 | スキームマグでは、事業計画書のテンプレートや書き方など創業/独立/融資に役立つ情報を発信しています!これから事業計画書を作るという方は是非参考にしてみてください!
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こんにちは、Scheeme MAG編集部です。

飲食店を開業しようとした場合、自分の資金でどのくらいの規模のお店にする事が出来るか?と疑問に思う方は多くいると思います。

理想的なお店作りにいったいどれくらい費用がかかるのでしょうか?

最近では古民家を改造したオンリーワンのカフェや居酒屋など「そのお店でしか味わえない雰囲気と料理」というのが人気ですね。

大きなお店で成功するのにも、店舗数を増やしていくのにも、先ずは小さな飲食店を作って徐々に大きくしていくという方法もあります。

この記事では、開業資金が少なくても開業しやすい小さな飲食店について解説していきます。

これから飲食店を経営したいと考えている方は必見です。

 

開業までの流れを詳しく説明!>>> 飲食店の開業について徹底解説!【必要な準備から開店の流れまで】

小さい飲食店を開業するのに必要な初期費用

小さい飲食店であれば、300万円〜800万円で開業することが可能です。

開業資金の主な内訳
・物件取得費=家賃の6~10カ月分
・内装費=坪単価で20万〜50万
・厨房内設備費用=100万円~
他にも・宣伝費(HP制作・外看板・広告制作等)や備品の費用(食器・什器・消耗品等)
必要であれば運転資金(光熱費・材料費・人件費等)半年分

飲食店はコンセプトや提供スタイルなどによってかかってくる費用に差があることが特徴です。

規模を大きくするのは難しいですが、小さくするのは簡単です。用意できる開業費用と相談して、どのような店を作りたいか検討してください。

自己資金だけではなく、日本政策金融公庫などから融資を受けるのをおすすめします。

 

資金の詳しい記事は>>>飲食店の開業資金はいくら必要?物件とお金に関する飲食店開業ノウハウ

小さい飲食店を開業する5つのメリット

大きい店を作ることに夢を持っている人も多いですが、小さい飲食店にも多くのメリットがあります。

小さい飲食店を開業する5つのメリット
①初期費用が安い
②固定費が低い
③個性が出しやすい
④常連さんが付きやすい
⑤面倒な手続きや作業が少ない

 

①初期費用が安い

小さい飲食店の開業であれば、物件取得費や店舗改装費が抑えられ、初期費用を大きく抑えることができます。

②固定費が低い

小さい飲食店は、家賃や光熱費、人件費が抑えられます。特に固定費の中でも負担が大きくなるのが人件費ですので、店主1人で運営出来るよう作業動線を作っておくことが大切です。

固定費の負担が少ない、リスクの低い経営を行う方が良いですよね。

初めて飲食店を経営するような方は、小さい規模でリスクが低い経営から始めることをおすすめです。

③個性が出しやすい

小さい飲食店は大掛かりな内装が必要ない為、自分でDIYをして改装の初期費用が抑えられたり、装飾品にこだわる事が出来ます。

1店舗しかないような個性的なお店はSNSなどでも話題になりますので、宣伝もしやすいですね

④常連さんが付きやすい

小さい飲食店は、常連さんが付きやすいです。

お店が小さいので、必然的に店主と距離が近くなります。コミュニケーションを取りやすい環境なので、お客さんと仲良くなれば常連さんになりやすいです。

お客さんと近付ける点も、小さな飲食店のメリットです。

⑤面倒な手続きや作業が少ない

大きい飲食店であれば、提出しなければいけない書類が多くなります。

確定申告なども非常に雑多になるので、経理が苦手な方でも小さい飲食店なら負担が軽減できます。

小さい飲食店をする3つのデメリット

小さい飲食店をする3つのデメリット
①利益が少ない
② 仕入れが高くなる

 

①利益が少ない

小さい飲食店は、利益が非常に少ないです。

座席数が少ないので、回転率を上げないと利益は低くなります

以前は宴会の貸し切りなどで利益を上げることもできましたが、最近は宴会自体が減少していますので、収益が難しくなっています。

在庫リスクを抑えるためにメニュー数も考えなければいけません。

②仕入れが高くなる

大きい飲食店は、一気に商品を仕入れるので、原価を安く抑えることができます。小さい飲食店は一気に商品を仕入れないで、できるだけ在庫リスクを抑えることになります。

そのために、一気に食材を仕入れる大きな飲食店より仕入原価が高くなるでしょう。

③機会損失

飲食店を利用するタイミングは大体同じですので、お客さんが集中する時間が重なります。

ですので、小さい飲食店は座席数が少ないのですぐに満席になり、お客さんの取りこぼしによる機会損失が出てきます。

楽しみに来ていただいたお客さんを受け入れられないのは心苦しいです。観光地などは「次の機会」がほとんど無い為、この機会損失は大きいものとなります。

小さい飲食店で経営を成功させるために

小さい飲食店のメリット・デメリットを確認して、それでも起業したいと思った方に向けて、成功させるためのポイントを3つ紹介します。

小さい飲食店で経営を成功させるために
①継続的に来てもらう施策
②高単価にする
③固定費を抑える

 

①継続的に来てもらう施策

小さい飲食店は広告費にお金をかけるのが難しいため、一度来て頂いたお客さんには継続的に来店して頂けるよう努力しなければいけません。

お店のコンセプトとターゲットを絞り込むやキャンペーンやクーポンの配布、飲食店+αの付加価値(手作り雑貨や絵画、音楽等)をつけるのも良いですね。

お店のオリジナリティでお客さんが何度も行きたいと思えるような施策を考えましょう。

曜日ごとにキャンペーンをしたり、ポイントカードやクーポンも良いですね。

②高単価にする

小さい飲食店は、来客数が少なく利益を上げるのが難しいです。そのため、単価を上げて利益率を改善しなければいけません。

高単価にすることで、お客さんが離れる可能性も高くなりますが、質の高い接客や付加価値をつけて、その金額に見合ったサービスを提供していきましょう。

高単価でもお客さんが継続的に来れるようになれば、小さい飲食店で利益を出す事が出来ます。

③固定費を抑える

固定費は、できるだけ抑えましょう。

小さい飲食店であれば、人を雇う必要はありません。物件に関しても、居抜きを使ったり、宣伝を工夫して、2階や人通りの少ない隠れ家のようなお店を作るのも良いでしょう。

大きな規模の飲食店に比べて固定費は抑えやすいので、色々と節約をしてください。

小さい飲食店の開業に必要な資格と手続き

最後に、飲食店の開業に必要な資格と手続きをまとめておきます。

小さい飲食店の開業に必要な資格と手続き
①食品衛生責任者
②防火管理者
③個人事業の開廃業等届出

 

①食品衛生責任者

飲食店には、食品衛生責任者を必ず配置しておく必要があります

講習を受講すれば1日で習得できるので、早めに取っておきましょう

②防火管理者

お店の収容人数が30人を超える場合は、防火管理者選任届を提出する必要があります。

注意点としては、お客さんの数ではなく従業員を入れての人数で30人を超えてはいけないので、座席数が28で従業員が2人なら書類を提出しなければいけません。

③個人事業の開廃業等届出

事業を始める方は、個人事業開廃業等届出書を提出する必要があります。

法人化するのであれば違う届出が必要ですが、小さい飲食店であれば個人事業で問題ないでしょう。

 

申請のもっと詳しい記事はこちら>>【徹底解説】飲食店を開業するために必要な資格や手続きとは?

小さな飲食店の開業まとめ

・小さな飲食店は、大きな店に比べて初期費用や固定費が少ないため、低リスクでの開業が出来ます。

・飲食店を開業する場合、最初は小さく始めることをおすすめします。

・資金に不安がありましたら、日本政策金融公庫の創業融資などの利用も検討していきましょう。

・規模が小さくなるので、利益が低いのが大きなデメリットになります。ただ、初めての飲食店経営で大きなリスクを背負うのはおすすめできません。

・小さい飲食店は、集客に使えるお金が少ないため、継続的に来ていただけるよう客単価をあげていくためにもお店のコンセプトやターゲット、質のよいサービス、クーポン配布などでリピート率を上げていきましょう。

小さい飲食店であれば必要な書類や手続きも少ないので、早めにと申請しておきましょう。

この記事の監修
Scheeme株式会社
ScheemeMAG編集部
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