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事業計画書テンプレート5つの最重要項目【無料ダウンロード】事業計画書テンプレートの書き方や見本サンプルなど事業計画書を完全網羅

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事業計画書テンプレートで重要な10要素とは?【事業計画書テンプレートの書き方】事業計画書を完全網羅
【2021年 事業計画書作りの完全保存版】事業計画書って意外と難しいと思ったことはありませんか?この記事では、事業計画書を完全に網羅した最高の記事に仕上げています!これを読めば起業する際にどんな事業計画書を作らなければいけないか一発でわかるので、創業を考えている方は是非一読してみてください。事業計画書には色々な言い回しがあるのでしっかりとした知識を頭に入れて計画を立てましょう。
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事業計画書って何を書けばいいの?

事業計画書はテンプレートでもOK?

融資担当者
事業計画書はテンプレートでもちゃんと要件を押さえれば使えます!

 

初めての事業計画書作りは非常に難しいですよね。

事業計画書の他にも、損益計算書キャッシュフロー計算書など慣れない言葉が多く、起業の準備をしていきたいのに足踏み状態といった方も多いのではないでしょうか。

 

スタートアップでは、起業までの時間を上手に使う事が重要になってくるので、事業計画書などの「ペーパーワーク」は出来るだけ時間とコストを書けずに済ましておきたいですね。

 

この記事では、これから起業するために事業計画書を書かなければいけないといった方に向けて、事業計画書に関する重要な要点を網羅できるようにご紹介しております。

 

事業計画書とは何か


事業計画書って言われても何をつくればいいのか。。。

融資担当者
それでは事業計画書のことを説明するよ

 

事業計画書というのは文字通り、「事業についての計画を書面にしたもの」です。

創業者や企業が新たに何か事業を始めようとする際に、作成した計画書を事業計画書と言います。

 

また、これから会社を創業しようとしている人が、自分のためや、融資を申し込む際に金融機関へ見せるために事業計画書を作成することもあります。

 

「計画」と言うと、一般的には未来についてのことが注目されますが、実はその会社についての過去や現在も盛り込まれているのが計画書です。

 

つまり、今後事業を成功に導くだけの実績が過去にあるか、現在どのような努力が行われているか、今すべきことは何か、が明確にされたものが事業計画書です。

 

事業計画書はなぜ必要なのか?


事業計画書がなくとも口頭で説明できます

融資担当者
事業計画を口頭で説明するのではなく、言語化してドキュメントにしましょう!

 

頭の中ではこんな事業とわかっていても、家族や友達に説明するのも大変。ましてや金融機関や取引先に説明するのはよりハードルが高くなります。

 

そこで、頭の中にあるビジネスプランを事業計画書にアウトプットして整理するとより具体的にビジョンが見えてくるでしょう。

 

事業計画書にアウトプットした段階で数字の辻褄が合わない場合にはどこかに問題があるので早期に対策を取る事ができるといった点も事業計画書を作るメリットと言えるでしょう。

 

事業計画書はどんな時に使うのか?

事業計画書は何のために、どのような役割を果たしてくれるのでしょうか。

実際にいろんなシーンで事業計画書を使う事があります。そんな事業計画書を使うシーンを分けてみましたので1つずつ確認していきましょう。

 

① 企業の経営者が事業を運営していくため


事業計画書って銀行から融資を受けるためじゃないの?

融資担当者
事業計画書は融資以外にも用途が多岐に渡ります

 

経営を行う上では、行動指針となる目標を含め、計画があった方が上手く進めていけるでしょう。

事業が進んでからも計画があることで、売上高や進捗具合、目標達成度など、実際と予測のずれを計測しながら軌道修正していくことができます。

 

経営者の頭の中だけで考えるのでは、すぐに忘れてしまいますし、綿密な検証作業ができません。事業計画書はそのような作業の土台となります。

 

つまり、事業計画書は起業後の経営にも大きく影響を与えると言えるでしょう。

 

② 経営者の考えを社員や他の従業員にも伝える

実際に事業を大きく動かしていく上で、従業員は必ず必要でしょう。

そして、企業が大きく成長するためには「従業員との意思共有」が重要となります。

 

意思共有や情報共有のために事業計画書を使って、従業員に「この会社は今後こういった方向性で、こういった目標を達成するために、このKPIを達成しなければいけない」としっかりと伝達しておきましょう。

 

事業計画書の数値計画を使って説明することで、従業員も納得でき仕事のモチベーションアップにも繋がるでしょう。

 

③ 社外へプレゼンテーションするため

会社の運営は自社だけではなく、多くの関係者との関わりで成り立ちます。

取引の際には、そのような関係者へ自社の状況をプレゼンテーションする必要が出てくるケースも多く、事業計画書はそのためのツールとなるのです。

 

④ 金融機関からの資金調達をするための必要書類

事業計画書は、銀行などで融資を受ける時には、必ず作成します。事業内容が分からない場合、事業が失敗するリスクもあるため、融資の審査に通りづらくなるのです。

 

出資者は事業内容や資金繰り・取引先などを確認して、継続して融資額を回収できるかを確認しています。

 

つまり、継続的に安定した収益を見込めるのか、事業計画書を参考に予測しているのです。創業する時は、その会社自体の売上や実績はありません。

創業者の資格や今までの成績・人柄などを確認して、融資するか決めていきます。

 

https://scheeme.com/mag/plan_a1/

https://scheeme.com/mag/top_02/

資金調達の場面でも事業計画書は重要


銀行から融資を受けるために作る事業計画書は違うの?

融資担当者
融資の時の事業計画書は社内用のものとは少し異なります

 

事業計画書は会社設立の際に様々な場面で必要となりますが、特に金融機関からの資金調達の場面において、事業計画書の果たす役割は非常に大きくなります。

 

金融機関は、事業を実現できるような能力が会社や経営者にあるか、計画に無理がないかを、主に事業計画書を見て判断します。資金調達が上手くいくかどうかは、会社にとっても存続に関わる重要事項ですので、綿密な事業計画を立てて、良い事業計画書を作成することが大切です。

 

事業計画書を通じて説得力のある事業プランを明示することができれば、手持ちの自己資金が少なくても起業することが可能です。

 

逆に十分な自己資金を用意しても、この事業計画書の内容がまずければ、事業の継続した収益性が不透明であるとして、出資を拒否されることも十分に考えられます。

このように起業に際して非常に重要な役割を果たすのが事業計画書です。

 

事業計画書を作るのに大事な構成について


どんな事業計画書がいいか教えてください!

融資担当者
融資で使える事業計画書の大事な要素をご説明します

 

一般的な事業計画書は5つの重要項目5つの数値計画書合計10要素構成されています。

様々な事業計画書のフォーマットがありますが、よく使われるものでは、会社の概要、製品、市場分析、業績予測、役員メンバー、損益分析が必ず含まれています。

 

ポイントは事業計画書を作る際、読み手に応じてカスタマイズする必要があります。投資家などに見せるのであれば、役員メンバーの構成が最も重要となってきますし、銀行から融資を受けることが目的であれば、財務情報の項目が重要となります。

 

内部検討資料として作成する場合は、役員メンバーの情報などは社内で共有できている情報ですので、そのような内容は省略しても問題ありません。

事業計画書の使用目的に応じて、計画書を調整することが重要です。

 

事業計画書に記載する5つの重要項目


融資担当者
数値計画ではない事業性に関する重要項目をご説明します

 

事業計画書の大枠や使用用途がわかってきたところで実際に事業計画書にどのようなことを記載していけばいいのかをご紹介していきたいと思います。

 

基本的には5つの要素から構成されており、それらをしっかりと網羅して行くことで銀行などの金融機関に持っていっても恥ずかしくない事業計画書となりますのでしっかりと読んで理解してください!

 

【事業計画書テンプレートに記載すべき点】①創業者の経歴

まずは、創業者の経歴から記載していきましょう。

創業時には、やはり創業者の経歴を重要視する傾向があります。

フランチャイズなどの権利に頼ったビジネスモデルでない限り、これから行うビジネスに関する経歴を持っているかが融資の判断材料となるでしょう。

 

経験がないからといって、融資が絶対にうまくいかないというわけではありません。

しっかりとした事業計画書を作ることで融資実行の可能性は大いにありますので、経歴にないビジネスを始める際は事業計画書をしっかりと作ることがオススメです。

 

https://scheeme.com/mag/plan_a7/

【事業計画書テンプレートに記載すべき点】②創業の動機

創業の動機は出来るだけ情熱が伝わるように書きましょう。

起業にはかなりの体力と精神を使うので生半可な気持ちでは挫折してしまう事が多いので、先輩経営者や金融機関ではこの「創業の動機」に重きを置いている人が多いです。

創業の動機を書く際のポイントとしては、なぜこの事業を始めようと思ったかを書くのではなく、

「こういう問題や課題や市場があり、自分ならこういう事ができるの」といった感じで「理由・根拠と解決策」をセットにするのがわかりやすくてオススメです。

 

【事業計画書テンプレートに記載すべき点】③メイン事業の説明

メイン事業の説明をする際に大事なことは、誰に(ターゲット客層)何を(商品・サービス、販売価格とその意味)どのように売るか(集客、販売方法)を明確に記載しましょう。

 

誰に(ターゲット客層)

ターゲット客層はなるべく具体的に設定します。

例えば、どこに住んでいて何歳くらいの人で、性別や職業は何か、さらにどんな趣味を持っていて、どんな悩み・不満を抱えているのか、など具体的にターゲット客層の仮説を立てていきます。

 

法人がターゲットの場合も同じです。どこにある会社で業種や従業員数はどれくらいかなどです。複数のターゲット客層の仮説を立てることにより、事業全体の軸が出来上がります。

軸が明確に見えていれば、ビジネスを展開する場所や物件、商品やサービスの名称や内容、イメージカラー広告方法、必要な資金なども決めやすくなるでしょう。

 

何を(商品・サービス、販売価格とその意味)

何を提供するのかを具体的に記載します。ここで一番大切なのは他店に負けない1番の「売り」の商品やサービスを決めておくことです。

 

さらに、もう一つ絶対に意識しておくべきことはプロダクトアウトの発想はしないことです。プロダクトアウトとは、売り手が売りたい商品・サービスを市場に出すのを優先することです。この対極にあるのがマーケットインの発想方法です。

 

マーケットインとは、まず市場のニーズを調べ、それを満たす商品・サービスを提供することです。選ぶのはお客様です。

つまり大切なのは、お客様に直接、答えを聞いてみることが大切です。いいものが売れるのではなく、売れるものがいいものだと考えてください。

 

どのように売るか(集客、販売方法)

集客チャンネルを具体的に想定しておきましょう。

ホームページなのか、ポータルサイトなのか、リスティング広告なのか、様々なチャンネルがあるので、前述した「誰に」「何を」を踏まえて考えていきましょう。

 

他にも、リピートしてもらうための施策や、アップセル、クロスセルできる要素は用意してあるのかなどを考え記載します。

アップセルとはある商品・サービスを購入しようとしている顧客に対し、それよりも上位の価格帯の商品・サービスを売ることです。クロスセルとは、ある商品・サービスを購入しようとしている顧客に対し、その商品・サービスと関連している別の商品・サービスを売ることです。

 

【事業計画書テンプレートに記載すべき点】④ビジネス全体の俯瞰図

文章だけでは伝わりにくいことも多いので、ビジネス全体の俯瞰図も一緒に作っておきましょう。俯瞰図とは第三者目線でざっくりとした動きを図で示すことを言います。

事業計画書では2パターンの俯瞰図を作りましょう。

 

会社を起点としたステークホルダーの俯瞰図

創業者の他に役員や従業員の部門や業務によって分けたり、アライアンスパートナーや出資者などの利害関係者もステークホルダー俯瞰図でわかりやすくしておきましょう。

ステークホルダー俯瞰図の発展系が「組織図」となります。

 

サービス/商品を起点としたキャッシュに関する俯瞰図

これから行う事業のお金の流れを明確にしたキャッシュフロー俯瞰図も準備しておきましょう。

キャッシュフロー俯瞰図を作り、販売先や仕入先などのお金の流れを見直すことで、数値計画を作る際の抜け漏れを減らすこともできます。

 

【事業計画書テンプレートに記載すべき点】⑤お借入状況などのお金周りの事

実は創業者のお金周りのことは忘れがちになっていますが、重要なポイントなのでしっかりとまとめておきましょう。

 

<まとめておきたい創業者の資金項目>
・現在の預貯金の額
・家族/親族からの資金援助額
・クレジットカードやカードローンの借入額
・住宅ローンやカーローンなどの借入額
・その他金融機関からの借入
・積立型生命保険などの資産額

事業計画書に記入すべき5つの数値計画


事業の説明だけでは金融機関への説明として足りない??

融資担当者
事業や経営者の事だけでは融資審査の事業計画書には不十分です

 

創業時の融資では、事業計画書はとても審査に重要な書類ですが、その他に数値計画書の数字に説得力がないと融資が通らないケースがあります。

ここでは、事業計画書に記載する5つの数値計画について説明していきます。

 

事業計画書に記入すべき5つの数値計画①貸借対照表(BS)

貸借対照表とは、英語でBalance Sheetと言うことから略してBSと呼ばれることが一般的です。

このBSは、資産、負債、資本という会社の事業を営む上で生じる3つのカテゴリーの数字を左右に分けて一つの表にしたものであり、表の左側に資産、右側に負債と資本を、それぞれ記載するようになっています。

BSは原則として、左側と右側がイコールにならなければならず、このことが意味するのは、資本と負債の合計が資産と一致するということです。

そのため、表を作成していて左右の数字が異なるということになれば、どこかに誤りがあるということがすぐに分かるようになっています。

 

また、BSが求められるのはすでに事業を営んでいて、融資を受けようとする場合です。融資しようとする会社がそれに値するだけの財務の安定性を有しているかをチェックするとともに、各種の数字が正確に把握されてBSに反映されているかを確認するということが主な理由です。

そのため、融資を受けようとする事業者の方は、提出に際してBSに誤りがないかを細心の注意を持って見直すことが必要となります。

 

なお、新たに起業する場合には、当然まだBSの前提となる数字がありませんので、BSは必要なく、代わりに事業計画書が求められることになります。

https://scheeme.com/mag/account_a2/

事業計画書に記入すべき5つの数値計画②損益計算書(PL)

損益計算書とは事業年度ごとの、企業の事業活動を損益という観点から記録したもので、いわゆる決算書の一つです。

企業の事業活動は各事業年度を区切りとして行われて、法人税などの税金もこの事業年度ごとの損益をもとに課せられるので、正確な損益計算書を作成することには納税のためにも大きな意味があります。

損益計算書は「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期利益」「当期利益」の5つの利益で構成されています。

特に重要なのは、「経常利益」で、経常的な会社全体の収益力があらわれるのが、この経常利益になります。つまり、ここで「返済能力があるかどうか?」を見られます。

お金を稼いで借金を返済できるという、借金返済能力は損益計算書から判断できます。
利益が多いほど、借金返済能力も高くなりますので、融資を受けられる可能性は高まります。

債務超過になっていないという貸借対照表の状態も大事ですけれども、これを見ても、借金返済能力は判断できません。

ですので、経営判断においても、融資判断においても重要なのは損益計算書ということになります。

 

https://scheeme.com/mag/founded_a12/

 

事業計画書に記入すべき5つの数値計画③3ヶ年損益計算書(3Y.PL)

3ヶ年損益計算書とは、名前の通り損益計算書3年分の書類のことです。

なぜ、3ヶ年損益計算書が必要かというと、前述した通り、返済能力があるかどうかを損益計算書で確認されますが、1年分の損益計算書をみて今後継続して返済ができるかどうかは、正直わかりかねます。

つまり、3年分の損益計算書をみて、本当に今後経営をしていく中で、滞りなく返済をしていけるのかどうかを詰めて確認されます。

他にも、会社やお店の成長性を見るために3年分の損益計算書が必要になってきます。

事業計画、売上計画、経費計画、人員計画など、会社のあらゆる計画を含み、将来への取り組み姿勢をアピールするものです。作成時のポイントは、事業計画概要書と整合性を保つこと。きちんと返済ができることを示しましょう。

事業計画書に記入すべき5つの数値計画④キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書とは、現金の流れを「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つに区分して表したものです。

以前は会社の経営状況を判断するための書類として、損益計算書と貸借対照表が重視されてきました。

しかし近年では、具体的なお金の流れを把握できるキャッシュフロー計算書に比重を置く傾向があります。なぜなら、損益計算書と貸借対照表については現金の流れまでは把握できないのです。

融資を受けるにあたっても会社にどれだけの現金があるのか、ということは重要です。さらに現金がどのように流れているのか、ということも把握しなければ融資はしてもらえないでしょう。

儲かっていない企業でも、資産の売却などによって現金を生み出している企業は、「しばらくは返済に問題ない」などと判断されて、審査に通過できることもあります。

単純にお金を借りることができるかどうかだけで見れば、キャッシュフローが最も重要と言っても過言ではないかもしれません。

事業計画書に記入すべき5つの数値計画⑤返済計画書

返済計画書とは、お金を借りた時に「確かにこのお金を借りました」と証明するために作成するのが借用書です。

それに対して返済計画書とは「借りたお金をこのような計画で返済していきます」という計画を立てて、貸してくれる相手に対して作成するものです。これだけの売上があがるなら、毎月ここまでは返済していける。

言い方を変えれば、毎月これだけの返済金を支払ってもこれだけの利益をあげられる、あるいは売上と利益がこのように推移するから、返済金はこのように支払えるということを示します。

返済計画書は融資する側も重要視するものです。融資する側は、融資した資金に利益をオンしたものが確実に支払われる状況かどうかが一番重要なことです。元金プラス利息の支払原資は「利益」です。

開業当初は運転資金の中から捻出する場合もあるでしょうが、これが続けば会社はやっていけなくなります。したがって、毎月利益を生み出せるような計画が求められるわけです。

融資に通りやすい事業計画書のポイント


融資担当者
融資用の事業計画書は根拠作りが大事です!

 

融資に通りやすい事業計画書を作成する上で、絶対に外せない重要ポイントを紹介していきます。

根拠と正確性が重要

まず事業計画書を作成する上で、「根拠」と「正確性」がとても重要なポイントです。

事業計画書に出てくる数値の根拠をどこまで具体的に説明できるか、正確性のある数値になっているのかがとても融資する側は、重要視している箇所になります。

例えば、5年後の売上高を現在の2倍に増やすという目標を設定し、それに基づいて計画を作成するとしたら、「気合いを入れて達成する!」では、なんの根拠にもならないです。

そこには、その数値を実現するためにどうしたら良いのか、どんな取り組みをしていくのかなど、具体的な形で描かれていなければなりません。

数字に説得力のある書類


適当に作った数値計画では辻つまが合わない・・・

融資担当者
説得力がある資料は融資審査に効果的です!

 

前述でも記載しましたが、事業計画書には売上や顧客の数など、数値目標を設定しなければいけません。

高い目標を設定し、その目標を実現できれば多くの利益を期待できますが、だからと言って実現不可能な数値を設定するべきではありません。

事業計画書の数字がしっかり根拠・説得力のある数字であれば、融資可決までのハードルは大幅に低くなります。

数値目標は必ず説得力のあるものにします。算出した数字に根拠を持たせることができれば、説得力は上がります。

可能であれば、顧客からの注文書や基本契約書のコピー、案件リストや見込先リストなどを添付してください。具体的に書けば書くほど、説得力は上がります。

5W1Hが明確

事業計画書はわかりやすくて、読みやすいものが一番良いとされます。ついつい情報を詰め込みすぎて、結局何をアピールしたいのか分かりにくくなっているケースは多く見られます。

事業計画書を見る側(融資担当者)が、業界・業種についてよく知っているとは限らないので、基本的には誰が見ても分かりやすい書類を意識して作成することが重要です。

具体的にどうしたら良いのか、それは5W1Hの枠組みで作成することです。

5W1Hとは、Who(誰が)What(何を)When(いつ)Where(どこで)Why(なぜ)How(どのように)の頭文字をとった言葉です。

 

 

Who・・・事業の名称・動機、起業するなら責任者などを記載
What・・・事業コンセプト、どのような事業か、どんな商品やサービスかを記載
When・・・今後の事業の展開、いつまでにどうするといった資金繰りなど
Where・・・全国規模の事業なのか、地域密着型なのか
Why・・・事業を行う目的、会社のビジョン
How・・・具体的な行動計画

 

上記のように、6つの要素に展開すれば、わかりやすい事業計画書を作成することができます。

資金計画を細かく書く

資金計画に関しては、大体の目標設定、従業員数などの具体的な数値、そして必ず3年分、できれば4年分の資金に関する計画を用意します。

これらの9つの項目が十分に満たせれば、融資の可能性は大幅に高まることでしょう。

そもそも分かりやすいか


融資担当者
どれだけキッチリと根拠を立てても分かりにくいとNGです

事業計画書を作成するにあたって、大前提で覚えておきたいことが、この「分かりやすさ」です。

5W1Hや数値目標を細かく記載していくのはもちろん大事ですが、たくさんの情報を詰め込みすぎて、分かりにくい事業計画書になっては意味がありません。

事業計画書の全体像をしっかり決めて、誰が見ても分かりやすい事業計画書を作ることが大事なポイントになります。

一例として、下記のような事業計画書の目次を作成すると良いでしょう。

(1)会社プロフィール
(2)事業コンセプト
(3)5年後のビジョン
(4)事業ドメイン
(5)この事業が求められる背景
(6)市場規模
(7)競合他社の動向
(8)顧客のメリット
(9)弊社の強み
(10)商品説明
(11)販売戦略
(12)ビジネスモデル
(13)社内体制
(14)売上計画
(15)売上原価計画
(16)人員計画
(17)設備計画
(18)利益計画
(19)この事業が成功する理由

事業計画書ができたら家族や専門家にみてもらおう


やっと、事業計画書ができた!

融資担当者
銀行に提出する前に色々な人に見せてみましょう!

 

事業計画書ができたら、すぐに提出するのではなく、家族や専門家に一度完成した事業計画書を見てもらいましょう。

自分だけで判断してしまうと誤字脱字の見落としや、数値の誤りなどもある可能性があります。自分で作成した事業計画書が全て正しく、読み手が必ず事業内容を理解してくれるとも限りません。

事業計画書はたくさんの人に見てもらい、意見をもらうことで、より良い事業計画書に仕上がっていきます。

家族や友達に見てもらう

事業計画書は自分自身でチェックする事も大切ですが、それ以外の人にチェックしてもらうとより効果的です。

家族や友達など、その事業に全く詳しくない人にチェックしてもらいましょう。その人たちが内容をよく分からないという意見をしてくるのであれば事業計画書の文章としては正しくありませんし、

逆に分かりやすい内容だったと言ってくれたのであれば提出する資料の文章として適した内容となっています。

認定支援機関や士業の先生に見てもらう


家族や友人の説得はバッチリでした!

融資担当者
最後に専門家にみてもらおう!

 

事業計画書を作成する際に、認定支援機関や士業の先生に確認してもらうこともオススメです。

日本政策金融公庫の融資制度「中小企業経営力強化資金」を利用する場合は、認定支援機関を通さなければいけないので、最初から事業計画書の作成を手伝ってもらうと、よりスムーズに作成できるでしょう。

士業の先生に作成した事業計画書をみてもらうには、何かしらの契約をしなければならない可能性が高いです。顧問契約、融資サポートなど契約をした上で、作成した事業計画書を確認してもらう場合が多いです。

どちらにせよ、専門家に作成した事業計画書をみてもらうと、自分では気づけなかった部分、専門家にしか分からない箇所なども出てくるので、一度自分で作成した事業計画書は認定支援機関や士業の先生に、確認してもらうことをオススメします。

日本政策金融公庫の融資にはオリジナル事業計画書が必要か?


日本政策金融公庫のテンプレートでも大丈夫?

融資担当者
日本政策金融公庫のテンプレートでは細かな数値計画がかけないので不十分です

 

日本政策金融公庫の融資で使用する事業計画書の書式は各都道府県や各市町村など、主体や融資制度ごとに書式が決まっています。

例えば、「創業計画書」という書式がありますが、これは非常にあっさりした計画書になっています。しかし、このあっさりした書式で事業内容を正確に伝えられるでしょうか?

創業計画書は重要な書式ですが、内容的には充分ではないため、これとは別に詳しい内容を記載する「オリジナルの事業計画書」を作成して添付することをおすすめします。

オリジナルの事業計画書には2パターンあります。1つはパワーポイントなどで作成する「ビジュアル主体」のものです。


融資担当者
いわゆるプレゼン資料みたいなものです。

もう1つはエクセルなどで作成した「文字や細かい数値を主体」としたものです。


融資担当者
会計勘定科目を12ヶ月間推移でみる資料の事を指します。

じっくり読み込ませるタイプのものです。

ビジネスプランコンテストなどでは、ビジュアル主体のインパクトの強い事業計画書が良いですが、融資の借入となると、文章での説明や細かい数値が欠かせません。融資をする側にとっては、詳細な数値の根拠がより重要なのです。

つまり、創業融資の事業計画書で重要なのは、数値的に返済できる計画だと示すことになります。

例えば、起業して1年目のどこで軌道に乗るか、売上が上がることの説得力を出せるか、1年目の途中で資金ショートしないかなどをオリジナルの事業計画書に記載します。

もちろん商品の写真、サービス全体の概要図など具体的にイメージしてもらった方が良いという判断であれば、ビジュアルに訴えかけることのできる資料も添付しましょう。

https://scheeme.com/mag/jfc_a3/

https://scheeme.com/mag/jfc_a1/

https://scheeme.com/mag/jfc_a2/

公庫以外の銀行ではどんな事業計画書が必要なのか

銀行は公庫に比べて審査が厳しいと言われています。

銀行の最大の関心事は、「貸したお金はきちんと返済されるだろうか」ということです。

では、銀行は事業計画書のどこを見ているのでしょうか?

まず一番銀行が重要視する箇所は利益から十分な返済が可能かどうかをチェックします。

会社が自由に使えるお金は、税金を払った後の「利益」です。

そこで、事業計画書の「税引後利益」の金額が、毎月の返済額よりも多くなっているかを確認します。他にも返済の原資は、「利益」だけではありません。

銀行は、経費の中の「減価償却費」の金額と、税引後利益の金額を足した合計額を「簡易キャッシュ・フロー」と呼び、利益からの返済可能額として見てくれるのです。

なぜなら、減価償却費は現金の支出を伴わない経費だからです。

最終的には、銀行はあなたの本気度を見ます。事業計画書はあくまで計画にすぎません。実際にその通りに進むという保証はどこにもないのです。

銀行も当然ながら、それを承知でお金を貸すわけですから、最終的にはこの事業にかけるあなたの本気度が融資の可否を判断することになります。

ですので、事業計画書でいかに事業にかける情熱を表現できるかが必要になってきます。

オリジナルのテンプレート事業計画書を持っている銀行リスト


融資担当者
オリジナル事業計画書テンプレートを持っている銀行をまとめてみました

 

銀行によっては、銀行独自のオリジナルテンプレート事業計画書を持っているところもあります。

もちろんそれだけでは完璧な事業計画書とは言えませんが、融資を受ける際にはスピーディに進められますので先にテンプレート事業計画書を作って、オリジナルのものを面談時に提出するのがベストでしょう。

京都銀行の事業計画書テンプレート

京都銀行の事業計画書テンプレートは年商によって別れているのがポイントです。

年商1億円未満、年商10億円未満、年商10億円以上と分かれています。

>>>【京都銀行】事業計画書テンプレートはこちら

栃木銀行の事業計画書テンプレート

栃木銀行の事業計画書テンプレートの特徴は5ヶ年のPL(損益計算書)があるところです。

日本政策金融公庫の事業計画書では「創業時」「軌道に乗った時」と曖昧な見通しですが栃木銀行の事業計画書では5年に渡る数値計画を作らなければいけないので簡易的な事業計画書とはことなりしっかりしていると言えるでしょう。

>>栃木銀行の事業計画書テンプレートはこちら

信用金庫の事業計画書テンプレート

>>青梅信用金庫の事業計画書テンプレート

>>多摩信用金庫の事業計画書テンプレート

>>瀬戸信用金庫の事業計画書テンプレート

>>豊田信用金庫の事業計画書テンプレート

>>京都信用金庫の事業計画書テンプレート

>>京都中央信用金庫の事業計画書テンプレート

>>大阪商工信用金庫の事業計画書テンプレート

>>広島信用金庫の事業計画書テンプレート

>>萩山口信用金庫の事業計画書テンプレート

事業計画書を書く際に参考になるおすすめ書籍5選


融資担当者
何から始めたらいいかわからない方は、参考書籍を一度読んでみてもいいかもしれません

 

机上の空論にならないように起業前に事業者がやるべきこと、それが事業計画書の作成です。

しかし、いざ事業計画を立てようと思っても、どうやって立てればより具体的で実践的かノウハウが無いためわかりませんよね?

誰しも最初は起業家の卵。わからなくて当然です。そこで今回は、みなさんの事業をプランニングするためのアイデアが詰まった事業計画書の厳選書籍をアマゾンのトップレビューと一緒にご紹介します!

事業計画書は1枚にまとめなさい(ダイヤモンド社)

元政策金融公庫の方が書いた本なので融資担当者の心情や実情が分かります。

何事もそうですが、相手を見て対応すべきですね。

相手も同じ人間でひとりの務め人なんだな~と分かります。

行政書士業の開業の際に参考にした本です。あれもこれも手を出すのも方法かもしれませんが、1枚を全力で描ききることが大事だと思ったので参考になりました。審査側もたくさんの書類を見るのは大変であり、そういった視点も勉強になった。

実際融資もおりたので私は疑うところはなかったです。

カラー版 マンガでわかる事業計画書のつくり方(西東社)

図が多くてわかりやすい

事業計画を立てるための流や、基本的なフレームワークが紹介されています。
マンガと解説が半々くらいですが、解説部分も図が多くて初心者でも分かりやすい内容でした。

マンガも面白い

マンガを読むだけで、事業計画のイロハを自然に身につけられます。さらに解説も体系的に分かり易く書かれていて、これだけ読めば専門書は読む必要ないです。これから開業する人はぜひ読んでください。

成功する事業計画書の作り方(ナツメ社)

https://www.natsume.co.jp/books/749

事業成功へのノウハウを徹底解説! 魅力的な事業アイデアはどう見つける? ビジネスモデルの構築法は?儲けのしくみはどうつくる? など、事業成功のために絶対押さえておきたいポイントを丁寧に説明。

多くの事業計画書を見て、実際にアドバイスしてきた“事業計画書のプロ”のノウハウがつまった1冊です。

AmazonやFacebook等、かつてのスタートアップ企業は、今ではグローバルな超巨大企業に成長しました。

しかし、スタートアップが初期段階で大きなビジョンを掲げたとしても、いきなりそれを実現することは難しく、日本でも大きな成長を遂げる前に姿を消してしまうことも多くあります。

この本の中では、スタートアップがこのような課題を乗り越えるために、2段階のターゲティングという考えが紹介されていました。

初期ターゲットと成長ターゲットの2つに分け、初期ターゲットでは新しい価値を認めてくれる顧客層の獲得と実績作りを行い、成長ターゲットでは実績をもとに大きな顧客市場を開拓していくということで、スタートアップから大きな企業へと成長を遂げることができるという。

プラットフォーマーと呼ばれるAmazonやGoogleといった海外企業に勝り、プラットフォーマーとしての地位を築くために、日本企業が学ぶべきことが多くあると感じました。

起業で使える事業計画書の作り方(ソシム株式会社)

https://www.socym.co.jp/book/1008

創業融資通りました!!

この本の内容を参考に事業計画書を書いたところ、公庫の創業融資が通りました。

公庫の創業融資を申し込もうと思っていて何か本をと探していたら、ちょうどこの本が発売されました。発売されてすぐ購入し事業計画書を作成しました。オリジナルの事業計画書がダウンロードできるのもいいです。

オリジナルの事業計画書を本を見ながら書いていきました。書き方のポイントが分かりやすく書かれており、参考にして書いていきました。オリジナル事業計画書の内容を、公庫や保証協会規定の事業計画書だったらどのように書くかも、サンプルがあるのでわかりやすいです。最後の方には創業補助金の計画書も出ています。

創業融資を通したいと考えている方におすすめです。

さらに詳しく事業計画書の本について知りたい方は、事業計画書を作るときにオススメの本7選!をご覧ください。

事業計画書と創業融資に関するまとめ


しっかりとした事業計画書を作るのはかなり難しいですね

融資担当者
融資を受けるための事業計画書はかなり大変なので気合を入れて作りましょう!

 

創業時には必ずといっていいほど銀行からの借入を行なった方が良いでしょう。特に初めての借入先は一般的な地銀・信用金庫ではなく「日本政策金融公庫」いわゆる国金・公庫が良いでしょう。

また借入を創業時に勧める理由としては

①創業時だと事業計画書をしっかりと書くことで借入をしやすい。

②資金があることで思い切った設備投資や広告戦略を行うことができて経営が安定しやすい。

上記よりやはり借入はしておくべきと言えますが、借入=借金と感じてしまい敬遠してしまうかたもいらっしゃいますが、借入での利息は「掛け捨ての保険」と割り切って使う使わないに関わらず、創業融資を受けるが吉ですね。

この記事の監修
Scheeme株式会社
ScheemeMAG編集部
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