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事業計画書で経営者の略歴が重要視される2つの理由

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事業計画書で経営者の略歴が重要視される2つの理由|スキーム マグ
事業計画書に経営者の略歴を細かく書く理由を知りたいですか?本記事では、なぜ事業計画書に略歴を詳しく書いた方が良いのか、他にも略歴の書き方のコツや注意点などを紹介しています。事業計画書の経営者の略歴について困っている方は本記事必見です。
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創業に際して作成する事業計画書には、事業計画だけではなく「経営者の略歴等」も記入することになりますが、これはできるだけ細かく記入するのがベストです。

融資の審査では、経営者の経験が非常に重要視されるからです。

経営者がどのような人なのか、どれくらいの能力を持っているのかを判断する材料にもなるため、しっかりと記入してアピールしていきましょう。

>>【テンプレートで融資成功率UP?】事業計画書テンプレートのメリットデメリットを解説!【完全ガイド】

【事業計画書 経営者の略歴】細かく書くべき理由

(1)代表者がどんな人物なのか知ってもらう

代表者の経歴を細かくかくべき理由。それは融資担当者に代表者がどんな人なのか知ってもらうためです。

友人や家族、一緒に仕事をしている仲間は、代表者のことを良く知っています。そのため、少ない情報であってもそこから人柄や取りがちな行動をある程度察することができます。

しかし、融資担当者は代表者のことを何一つ知りません。どんな人間なのか伝えるための唯一の手段が、事業計画書にある「経営者の経歴等」なのです。

代表者のことを知ってもらうために記入する欄なので、自分を全く知らない相手が読むことを想定して書いていく必要があります。意外にこれを見落としてしまう人も多いのです。

また、ここに記入したことは面接でより掘り下げられることが多いため、それを想定しておくことも大切です。

もちろん、分かりやすく読みやすいように書くことも忘れてはいけません。

(2)融資担当者は、経験や経営に関する知識を重視

経歴で重要視されるのは、やはり、これまでに開業する業種の経験を積んでいるか否かという点です。

また、業種の経験や知識があるだけではなく、プラスアルファ、経営に関する知識や経験があるかどうかも重要なポイントになります。

直接業種に関係することだけではなく、間接的にでも関係あることは書いていきましょう

また経験がなくとも、セミナーや研修に参加したり資格を取得するなど、学ぶ機会を持ったことがあれば合わせて書き込みます。

【事業計画書 経営者の略歴】書き方のコツ

事業計画書の「経営者の略歴等」の欄には「略歴」「過去の事業経験」「取得」「知的財産権等」の欄があります。

これまで自分が積んできた実績や経歴はアピールの材料です。すべて記入しましょう。ただし嘘を書くのは厳禁です。

説得力があり証明できる略歴を記載

「過去の事業経験」は、説得力があり証明できるものを書きます。

例えば、飲食店を開業したい場合は、調理師専門学校卒業、調理師免許取得といった経歴があればアピールに繋がります。在籍していた会社の社内表彰などもアピール材料になるので、あれば記入しましょう。

起業に向けて計画的に実績を積んできたことが分かれば、事業計画にも説得力が増します。

経歴を書いていくだけでも問題ありませんが、経営的な経験や営業能力を表現できるのなら、それも盛り込んでみましょう。ただ羅列するよりもメリハリが付くので、融資担当者への好印象に繋がります。

イベント企画の経験や提案したシステム、具体的な実績があるとより良いでしょう。

ただし、ダラダラと書くのはおすすめしません。アピールしたいことが多いと別表で付け加えるのも一つの手ですが、あまりに長いと担当者が興味を示してくれない可能性があります。要点のみに絞って重点的に書くことが大切です。

経歴や実績が少ない場合の対処法

経歴や実績に関して書けることが少ない場合はどうすればいいのでしょうか。そのときは、過去の経験から何を学んだのかを書くと良いでしょう。

例えば、営業職に就いていた場合は顧客とのやりとりでコミュニケーション方法、情報収集などの方法を学んだという書き方をすれば、経営者として必要になるスキルを学んできたことをアピールできます。

経理や総務の仕事をしていたなら、会社の管理的業務に活かしていける点を強調すると良いでしょう。

今までの経歴の中には、直接的ではないかもしれませんが、創業に繋がる経験や実績があるはずです。

一度自分を見つめ直すつもりで遡ってみましょう。

自分にとっては取るに足らないと思っていることが、意外なアピールポイントになることも少なくありません。

【事業計画書 経営者の略歴】注意点

1.履歴書のように書かない

「経営者の略歴等」を履歴書のように書く人が多いですが、これはおすすめできません。

整頓されていて一見見やすいですが、経営者の人となりや能力を十分アピールすることができていないからです。

2.取得したスキルやノウハウを書く

単に勤務期間がどれくらいと書くのではなく、そこで習得したスキルやノウハウについても併せて書きこむと良いでしょう。

経歴だけ書いておいて面接でアピールするという手段もありますが、やはり事前に事業計画書で見せておく方が、実績があることを強調することができるのです。

3.IT関連の事業は分かりやすく記載

書いた内容をしっかり説明できるよう準備することも必要です。

特に注意したいのが、IT関連の事業を起こそうとしているとき。

IT関連の事業は幅が広い上、ヘアサロンや飲食店といったお店と違ってイメージが湧きにくいという特徴があります。融資担当者がIT関連に詳しい知識を持っているとも限りません。

どのような経験、実績を積んできたのか、IT知識がない人にも分かるように記載説明できるようにしておきましょう。

4.転職経験が多い場合は伝え方を工夫

転職経験が多い場合、それをそのまま書いてしまうと「長続きしない人」だと思われてしまう可能性があります。正直に書くことは大切ですが、伝え方に工夫を凝らしましょう。

いろいろなところで創業のためのスキルを身に着けてきたという印象を与えられれば、むしろ高評価に繋げることができます。

獲得してきたスキルを順立てて説明することができればよりアピールになります。

まとめ

経営者の略歴は、融資の際に担当者が一番最初に目を通すところです。ただ履歴書のように書いても、融資担当者に経験や知識があることをアピールすることはできません。

融資の際に資金や事業内容なども重要視されますが、そもそも始めようとしている事業の経験があるのかどうかは根本的に経営がうまくできるかどうかの判断材料になります。

もちろん、経営がうまくいきそうにないところに融資をするはずがありません。

ですので、経営者の略歴は、簡単に書ける箇所ではありますが、融資を受ける際にはとても重要な項目となっています。

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この記事の監修
Scheeme株式会社
ScheemeMAG編集部
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