創業時に自己資金だけではなかなか難しく、資金調達を考える方は多いのではないでしょうか。
資金調達をする・ビジネスを成功させるには、出資者となり得る人に事業計画書でアピールしなければなりません。
創業を夢見て計画を立てている人は、自分の頭の中だけで完結させるのではなく理解を得られる形に仕上げなければならないのです。
では、事業計画に欠かせない事業計画書はどのように作成すればよいのでしょうか。
魅力的な事業計画書作成について考えてみましょう。
【融資が成功する事業計画書①】全体を短くまとめるべし!
熱意ある事業計画書は分厚くなりやすく、自分が考えるビジネスをキッチリ伝えたい気持ちが強く表れがちです。
本当は1時間かけて説明したくても、数分間で説明が終わるほど簡潔にまとめることが大切です。
いくら魅力的なビジネスでも、1から10まで事業計画を最初から全て相手が理解することはありません。まずは簡潔な説明で興味を持ってもらい、その後細かい部分を詰めていくにしろ、最初の掴みが悪ければそこにすら進展しないのです。
短くまとめるというのは言葉にするのは簡単ですが、実際にはなかなか難しい作業です。要点を絞って説明しなければならず、自分が伝えるべきポイントを上手にまとめなくてはなりません。
事業計画書を1枚にまとめれるほど絞る
最終的には、事業計画書1枚にまとめてしまえるほどポイントを絞って作成することが理想的です。
具体的には、まず創業したい自分たちの基本的なプロフィール、強みを明記します。人の目を引く強みは、それだけで大きなアピールポイントになるので、恐れず積極的に記入しましょう。
また、事業内容ももちろん必要です。ターゲット層や商品・サービスコンセプトなど本来なら細かく説明するべき点を要約し説明するので、ここが一番の難所に感じられる方も多いでしょう。
妥協せず、どうしたら分かりやすく伝わるのかを追求することが大切です。
事業計画書の作成は時間をたっぷりかける
このように綺麗にまとめた事業計画書が理想的ですが、事業計画書はスッキリしていても時間はたっぷりかけるべきです。
最初はよくできたつもりでも、1週間経ち1ヶ月経ちもう一度見直した時、思っていたほど上手くまとまっていない印象を受けるかもしれません。完成直後は達成感から魅力的な事業計画書に見えても、少し時間を置くことで粗がまた見えてくるかもしれません。
つまり、冷静になってもう一度確認することが大切ですが、時間が経たないと人間なかなか冷静になれません。
資金調達はつい焦りがちですが、ある程度余裕を持って臨むことで完成度の高い事業計画書を目指しましょう。
【融資が成功する事業計画書②】資金調達額は明確に
調達資金を相手に委ねるのではなく、自分の希望額を伝えることも大切です。いくら調達したいのかを最初に明確にしておき、またその金額をどう返済していくかも伝えなければなりません。
練られた事業計画書は、この金額の部分がキッチリしており相手に分かりやすく伝わるよう設計されています。目安となる目標調達金額が最初に決まっていないと、お互いに話も進みません。
また、事業になぜ資金が必要なのかも同時に伝える必要があり、使用用途も明確に記しておくことで、投資家が納得できる状況を作りましょう。
【融資が成功する事業計画書③】具体的な収支計画
他には、具体的な数字を出すことは大前提となります。
曖昧な収支計画は誰の目にも留まりませんし、この事業ではこのくらいの利益が出る、と予め分かりやすくまとめる必要があります。
その分野に明るいとは限らない出資者にとって、具体的な数字は何よりも参考になる目安となります。
どんなビジネスジャンルで事業計画を考えるにしても、収支が分かりづらいままだと熱意も感じられず誰も手を出さない事業計画で終わってしまうのです。
【融資が成功する事業計画書④】流れに沿った項目作り
事業計画には基本的な流れがあります。ざっくり並べると、下記のようになります。
(1)会社概要
(2)代表者やメンバー
(3)市場分析や戦略
(4)資金用途やアピールポイント
ビジネス戦略が事業計画に必要なことは当たり前ですが、代表者プロフィールが意外と見られていることは覚えておきましょう。書きすぎると、その後のアピールポイントで書くことがなくなってしまうため、あくまで創業に至る経緯などを紹介します。
何が投資家や金融機関に刺さるかは人によるため分かりません。簡単に氏名年齢を書くだけで終わらず、これまでの取り組みや過程で紹介できるものがあれば記しておきましょう。
1.事業計画書は一貫した流れで作成する
自己紹介からアピールポイントに至るまで、一貫した流れを作り出すのも大切なポイントです。
事業計画書ですらブレブレの状態だと、突っ込みどころ満載な計画のまま終わりかねません。
2.注意しておきたい事業計画書の項目
◆サービス内容
また、メインであるサービス内容に関しては事例なども交えながら紹介するとなお魅力的に映ります。投資家も事例を参考にしながら考えられますし、なぜ通用すると考えたのかが伝わりやすくなります。
◆マーケティング部分
マーケティング部分に関しては、市場のデータだけでなくそこに自社製品やサービスが付け入ることができると考えた根拠をデータで提示しておきます。
◆市場分析
市場分析だけで、ほぼ終わって肝心の自社製品のアピールが足りていなかったり、反対に自社製品の強みばかりを紹介していて、市場分析が上手く伝わらなかった場合は投資家も慎重になります。