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事業計画書・経営計画書フォーマット通りに書いてはダメ? 悪い評価を受けてしまう経営計画書の作り方をご紹介

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事業計画書・経営計画書フォーマット通りに書いてはダメ? 悪い評価を受けてしまう経営計画書の作り方をご紹介 |スキーム マグ
悪い評価を受けてしまう経営計画書について知りたいですか?本記事では、悪い評価を受けてしまう経営計画書はどのようなことが書いてあるかや、気をつけたいポイントなどを紹介しています。経営計画書を作らなければならない方は、作成前に一度本記事をご覧ください。
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経営計画書は将来の経営を、さらに良くするために書くものです。現状に満足せず、未来を明るくするにはどうすればいいかを考えて書きます。しかし、その経営計画書はフォーマット通りに書いても、評価されないことがあるのです。これはフォーマットが悪いわけではなく、書き方の問題です。ここではそんな悪い評価を受ける、経営計画書の作り方を紹介していきます。

具体性がない経営計画書

フォーマットはどんな企業にも合うように作られています。そのため、フォーマット通りに書いてしまうと、具体性がない経営計画書になるのです。評価する側は一般的な計画を見たい訳ではありません。その企業がどのように、その後の経営をしていくかを見たいのです。そう考えると、全ての項目を具体的に書いておくことが大事です。例えば、経費削減をしますというのでは何も伝わりません。経費削減をするというのであれば、リストラなどの具体的な方法を上げます。さらに期限を決めて、削減する経費の数字も書くと相手から評価されます。それらがないのでは悪い評価を受けるでしょう。

他には、根性論で乗りきるという経営計画書も悪い評価を受けます。具体的な計画ではなく、精神論などを経営計画書に書いても評価はされないでしょう。経営者の精神論が経営の邪魔をしていると評価を受けるかもしれません。ワンマン経営者の場合、このような精神論を唱える傾向にありますので、その点には注意が必要です。創業当時はその精神論で成功したかもしれませんが、それは経営計画書に書くことではありません。また、経営に関わる数字は具体的に書くことが大事です。

営業利益などの経営を見るときに、重要となる数字は経営計画書の中では具体的にしておきます。その時に予想と現実の数字を分けて書くことも大切です。今後はこうなるという数字と現状の数字を混同して書いてしまうことがあるからです。しかし、それでは現状が見えにくくなります。将来への展望を描くときに具体的な数字は、明確な方が分かりやすいでしょう。現状の数字が悪いからといって隠さないことが重要です。隠すと他にも隠しているのではないか、という疑念を持たれます。そうなると、評価をする側との信頼関係が、壊れてしまう可能性が出てきます。

フォーマット通りにして非現実的になっている

フォーマット通りに書くと、非現実的な経営計画書になることがあります。これはフォーマットがその企業のために書かれている訳ではないので、合っていないことが原因です。例えば八百屋さんの経営計画書で、顧客管理について書くのはあまり現実的とは言えません。八百屋さんの顧客は来たお客さんになるので、管理をすることは難しいからです。このように非現実的なことを書く可能性があるのです。非現実的なこととして、売上はよく問題になります。売上は実績から算出することが可能ですが、現実を無視して高い売上を書く人がいるのです。

前年度の売上が1000万円の企業が、次年度に10億の売上にすることはほとんど不可能でしょう。そのような売上の水増しを経営計画書に書くと、信頼を失います。企業の現状を見直して、現実的な売上を書くことが大事です。他に、長い期間がかかることを1年間でしますということも非現実的です。研究開発には時間がかかりますし、成功するかも分かりません。それを確実に1年間で成功する、ということを経営計画書に書くことがあるのです。これは運の要素が含まれていて、非現実的でしょう。歴史的な発見があって、すぐに研究開発に成功する可能性は確かにあります。

それを経営計画書に盛り込むのは、あまりに現実離れしているでしょう。もう一つ非現実的な経営計画書を上げるとしたら、運に頼る計画書です。ヒット商品を連発して、経営を軌道に乗せるという経営計画書があったとします。その計画を見て、それを信用する人はほとんどいないでしょう。信用しないどころか詐欺の疑いを持つ可能性もあります。それほどに誰からも支持されないものになってしまうのです。意図してそのような計画書を作る人はいないかもしれません。よく見せようとして、いつの間にかそうなっていくのです。

フォーマットに忠実すぎて経営者の本気度が見えない

経営計画書をフォーマットに忠実に書くと、経営者がどう思っているのかが分からないことがあります。経営者が本気で考えていることが伝わらないと、計画書を見る側は評価できないです。そのため、悪い評価をその経営計画書に下します。本気度を伝えるためには、経営者の言葉で計画書を書くことが大事です。他の人の言葉では、熱量が伝わらないからです。そう考えると、体裁を整えるのは他の人であっても、中身は経営者が作ることが大切になります。経営者が進みたい方向性を打ち出せれば、あとはその方向に進むだけです。経営計画書はその方向に進みますという宣言でもあるのです。必ずその方向に進むという強い気持ちを持って書くと、相手にもその気持ちは伝わります。ただし、気持ちだけでは経営計画書は成り立ちませんので、具体的な方法や数字も気持ちと一緒に書くことが重要です。

この記事の監修
Scheeme株式会社
ScheemeMAG編集部
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