こんにちは、Scheeme MAG 編集部です。
起業をした方にとって『資金調達』は悩みの1つです。
そんな時の心強い味方が、日本政策金融公庫が提供している『国民生活事業』。
小口の現金を低金利で貸してくれるなど、起業する・したての方にはぴったりのサービスです。
今回は『国民生活事業』について詳しく説明。また、よく混同される『中小企業事業』との違いも解説します。
国民生活事業とそのサービスは?
『国民生活事業』とは、日本政策金融公庫が提供している事業の1つです。
・新規に事業を始める方
上記のような方が対象になっています。
主なサービスは『小規模事業者への小口融資』です。他にも
・事業承継、事業再生などの支援
・海外展開やソーシャルビジネスの支援
・教育ローンによる支援
・商工会議所・商工会などとの連携
などのサービスがあります。
①小規模事業者への小口融資
国民生活事業の融資は
・平均融資:702万円
・会社の9割が従業員数9人以下、半数が個人企業
上記のような特徴があります。
事業を始めたばかり、起業を検討している方に向いていることがわかりますね。
②セーフティーネットとしての機能
・災害などがあった時、小規模事業主への復興支援
などを行なっています。
起業を支援してくれる時だけでなく、ピンチな時にも助けてくれるんですね。
③創業企業、事業承継、事業再生などの支援
・革新的な事業へ『資本性ローン』による支援
・事業再生・事業継承への支援
などを行なっています。
事業を創造・存続させることで雇用を作り出す狙いがあります。
④海外展開やソーシャルビジネスの支援
・海外展開をしたい小規模事業者の支援
などを行なっています。
⑤教育ローンによる支援
・固定金利:1.70%
という教育ローンも提供しています。
⑥商工会議所・商工会などとの連携
・税理士や公認会計士など
上記のような経営に重要な機関と連携し、小規模事業者に向けて経営アドバイスを行います。
中小企業事業とそのサービスは?
『中小企業事業』も日本政策金融公庫が提供している事業の1つです。
こちらは中規模以上の企業を対象としてサービスを行なっています。
『中小企業向け事業資金融資』が主なサービスで
・証券化支援業務
なども行なっています。
①中小企業向け事業資金融資
中小企業事業の融資は
・平均融資:1億200万円
・融資の5割が返済期間5年以上
上記のような特徴があります。
中小企業向けに当座の運転資金を貸し出していることがわかります。
②経営課題の解決支援
・SWOT分析
・定期的な訪問
などを行い、融資先企業の経営課題解決を支援しています。
③証券化支援業務
中小企業となると、民間の銀行は貸し倒れのリスクを恐れて融資をしてくれないことも。
そこで、日本政策金融公庫がその債権を買い取ります。
すると、民間の銀行はお金を貸した瞬間にその分のお金を得れるので、積極的な融資が可能になります。
中小企業への融資を円滑にする支援業務です。
国民生活事業と中小企業事業の違いは?
上記の表の4つが『国民生活事業』と『中小企業事業』の違いになります。
という方に向いているのが『国民生活事業』
という方に向いているのが『中小企業事業』です。
融資平均額は
■中小企業事業:平均融資額が約9,000万円
となっていて、10倍以上の規模になります。
また、国民生活事業の融資期間が5~10年なのに対して、中小企業事業では20年という超長期借入が可能です。
ただし、融資額が大きいという事は、その分ハードルも高くなります。
国民生活事業では原則無担保ですが、中小企業事業では原則的に借り入れに担保が必要です。
さらに、融資の際の審査も厳しくなります。
国民生活事業を利用して、起業の第1歩を踏み出そう
国民生活事業は、新たに事業を起こしたいと考える人のための、国の融資事業です。
低金利で担保も不要な国民生活事業の融資を利用する事で、資金面で不安を抱えている人でも起業することができます。
などと思っている方は、国民生活事業からの融資を検討してみましょう。