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日本政策金融公庫で融資を受ける方必見!知っておくべき2つの貸付制度

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日本政策金融公庫で融資を受ける方必見!知っておくべき2つの貸付制度 |スキーム マグ
日本政策金融公庫で融資を受ける時の、2つの貸付制度について知りたいですか?本記事では、日本政策金融公庫の貸付制度「普通貸付」と「セーフティネット貸付」について詳しく紹介しています。日本政策金融公庫から借入をしたい方は本記事必見です。
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企業が資金を集めるための手段の1つに日本政策金融公庫から融資を受けるという方法があります。

この方法では、これまでに実績がそれほどない企業であっても融資を受けられる可能性があり、多くの企業にとって重要な存在となっています。日本政策金融公庫の融資制度はいくつかありますが、中でも重要なのが2つの貸付制度です。

日本政策金融公庫がいくつも融資制度を用意している理由

日本政策金融公庫では企業への融資を行っています。銀行や消費者金融も企業への融資を行いますが、これらの金融機関の場合は借りるためのハードルが高いという特徴があります。企業への融資は金額が必然的に大きくなるため、銀行や消費者金融ではある程度順調な企業でないとどうしても貸しづらいのが実際のところです。しかし、順調な企業以外はお金を借りにくいとなると多くの企業の活動を妨げてしまう恐れもあります。

そこで、日本政策金融公庫では一般的な銀行や消費者金融で貸し付けを行いづらい企業へも融資を行っています。日本政策金融公庫には様々な企業が融資を申し込んでいて、多様な要望に応えられるように色々な制度を用意しています。融資を受けたい場合は自社のスタイルや要望に合った制度を活用することが重要となります。

多くの企業が利用できる普通貸付

日本政策金融公庫の融資制度の中でも幅広い企業を対象にしているのが普通貸付です。特別な理由がない限りはまずこの貸し付けを検討してみることをおすすめします。普通貸付の場合では運転資金、設備資金、特定設備資金という3つの使い道に合わせた資金を借りることが出来ます。各資金の限度額は、運転資金と設備資金の場合は4,800万円まで特定設備資金の場合は7200万円までとなっています。特定設備資金は臨時で必要な予算が増える可能性があるので限度額も高めに設定されています。

また、返済期間はそれぞれ異なっていて、

・運転資金の場合は5年以内

・設備資金の場合は10年以内

・特定設備資金の場合は20年以内

に返済することになります。なお、利率は返済期間や担保の有無によって変わりますが、基本的な返済ペースは決して厳しくありません。創業当初の企業にとっても利用しやすい制度といえるでしょう。

特に、企業にとって大きな問題となりやすいのが担保です。最近では不動産などをほとんど持たない企業も増えており、担保を用意するのが大変という可能性もあります。しかし、日本政策金融公庫の普通貸付の場合は担保なしでも借りることが出来ます。ただし、担保があった方が限度額や返済期間の面で優遇されることは確かです。

さらに、飲食店や喫茶店、クリーニング業などを営んでいる場合は生活衛生貸付という制度を利用することが出来ます。これらのお店がないと人々の生活は不便になってしまうため、融資の面で優遇される仕組みになっています。生活衛生貸付の対象に含まれている業務を行っている場合はそちらで申請することをお勧めします。

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セーフティネット貸付

日本政策金融公庫の融資制度の中にはセーフティネット貸付という制度があります。セーフティネット貸付では何らかの理由で資金繰りに苦しんでいる企業へと融資が行われます。資金繰りに苦しんでいる企業の中には業績があまり良くないところもありますが、ピンチを乗り越えることで再び盛り返す可能性もあります。そういったピンチをチャンスに変えるための融資制度がセーフティネット貸付です。

セーフティネット貸付「経営環境変化対応資金」

セーフティネット貸付の1つに経営環境変化対応資金という制度があります。これは経営の環境が変化したりすることで売上が大幅に減少した際などに融資を受けられる仕組みです。昨今、企業を取り巻く環境は刻一刻と変化しています。先月まで爆発的な利益を出していた企業がある時から業績不振に陥るということも考えられます。そのようなピンチに陥った場合は経営環境変化対応資金を利用することをお勧めします。この融資を受けることで経営環境の変化に対応し、再び軌道に乗せられる可能性があります。この融資を受けるにはこれまでに一度でも順調だった時期があることが重要となります。出だしからつまずいてしまった場合には他の融資制度の方がいいかもしれません。

セーフティネット貸付「金融環境変化対応資金」

セーフティネット貸付の中には他にも金融環境変化対応資金と呼ばれるものがあります。これは取引していた金融機関が経営破綻したことで資金繰りに苦しんでいる企業へと融資を行う仕組みです。企業がどんなに順調であっても取引していた金融機関が経営破綻すると、資金を確保することは難しくなります。その際には、この制度を利用し次に取引する金融機関を見つけるまでに繋ぐことが出来ます。この融資はあくまで繋ぎであり、本格的に日本政策金融公庫から融資を受けたい場合は普通貸付に切り替える必要があります。

セーフティネット貸付「取引企業倒産対応資金」

また、取引先の企業が倒産してしまった場合は取引企業倒産対応資金を利用することが出来ます。企業の経営には取引先の状況が大きく影響します。この制度を利用することで経営を安定させ、再び取引先を探すということが出来ます。ただし、この制度の場合は限度額が3,000万円となっており、他の融資制度に比べると少し低めに設定されていることに注意が必要となります。

日本政策金融公庫で融資を受ける際のポイント

日本政策金融公庫では様々な企業の状況に合わせられるように多様な融資制度を用意しています。これらの中から、自社に必要な制度を利用することが融資を受けるためのポイントです。日本政策金融公庫のホームページ上ではそれぞれの制度について記載されています。細かくチェックしておくと自社に合った融資制度を見つけやすくなります。

この記事の監修
Scheeme株式会社
ScheemeMAG編集部
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