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美容室独立開業後の平均売上は?1人経営と2人以上経営の平均売上比較

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美容室で独立後の平均売上はどのくらい?|スキーム マグ
美容室で独立した後の、平均売上を知りたいですか?本記事では、美容室開業後の平均売上について紹介しています。さらに、1人経営の場合と2人以上経営の場合の平均売上や、売上を上げる方法などを例を用いて解説しています。美容室独立後の平均売上について知りたい方は必見です。
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美容師であれば1度は自分の美容室を持つことを考えてみると思いますが、実際に美容室を開業して経営していくというのはなかなか難しく、一筋縄では行かないのも事実です。

中には今後、美容室を開業してみたいけれどどのように経営していけばいいのか、オープンしてすぐはどのくらいの売り上げが見込めるのかが気になっている人もいると思います。

 

今回は美容室独立開業後の平均売上はだいたいいくらなのか売り上げを上げる方法とは一体どのような方法なのかということを詳しくご紹介していきます。

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独立して美容室を開業!オープン時平均売上は?

いよいよ美容室を開業となると、大体の人は開業したての売り上げは大体いくらが平均なのかということが気になると思いますが、こちらに関しては店の規模ビジネスモデルその土地の客層などの要素が関わってくるため、一概にいくらが平均かというのを算出するのが難しいのです。

また、働く美容師が何人いるのか、元々自分についてくれているお客さんがいるのかいないのかという部分も売り上げに大きく関係しています。

>>美容室を開業しよう!オープンまでの流れを徹底解説!

 

今回は自分1人の場合の売上、複数人いる場合の売上について詳しくみていこうと思います。

1人で美容室経営していく場合の売上

では、自分1人で美容室経営していく場合の売上と2人以上の場合の売上はどのようになっているのかみていきましょう。

 

例えば、全国平均の客単価は6,000円前後となっており、1人経営の場合は一人当たり90分で1日5人の施術をしたとなると、30,000円が売上になります。

営業日数がつき25日であれば30,000円×25日で750,000円という計算になります。

アシスタントを1名雇った場合では、1ヶ月の平均売上が1,000,000円ほどだと言われています

 

月に25日稼働で、客単価8,000円、1日5人の施術をすれば月1,000,000円の売上になり、一般的にアシスタントを1名つけて1,100,000円の売上があればお店は潰れずに維持できます。

[1人経営のメリット]

1人経営のメリットは、下記のようになります。

 

◆自分が全てのお客さんを担当できるためお客さんの状態をきちんと把握しやすい

◆従業員へ支払う人件費が必要ない

◆ある程度小さいお店でも売上を上げられる

[1人経営のデメリット]

反対に下記のようなデメリットもあり、これから売上を上げていきたいのに不利になってしまいがちです。

 

◆1人でカウンセリングからお会計まで全てやらなければならない

◆1人でこなせる1日のお客さんの数に限りがあり、あまり多くの予約を受け付けできない

◆集客の為の販促時間を作るのが難しい

2人以上の場合の売上

それでは2人以上の美容師がいた場合の売上はどうでしょうか。

例えば、全国平均の客単価6,000円のお客さんを1日3人で15人施術したとなると90,000円の売上が発生します。

これに対してかかる従業員への人件費は約35%が平均とされていますので、今回の場合だと90,000-31,500=58,500円が利益になります。

 

月でいうなら1,462,500円です。

1人で経営していくよりも、500,000円の利益がでるということです。

客単価が8,000円だと、月に3,000,000円の売上を作ることが可能です。

[2人以上の経営のメリット]

 

◆人手が多いためたくさんのお客さんを受け入れることができる

◆それぞれの従業員が固定客を掴むことによって売上が安定しやすい

◆手の空いているスタッフにお会計などの別業務を頼むことによって店が回しやすくなる。

 

2人以上の売上の場合のメリットとしては、やはりたくさんのお客さんを受け入れることができるのが一番です。

1人経営の場合は、1日に受け入れられるお客さんは必ず限られてきます。しかし、2人以上だと、1人経営の倍のお客さんを受け入れることが出来ます。

[2人以上の経営のデメリット]

 

◆人件費がかかる

◆店舗の規模を大きくしなければいけない

◆スタッフに対する教育やお店のルール作りなどが必要になる

 

売上を安定させるためには何人かの従業員を雇うことも視野に入れたいところですが、どうしてもきちんと考えたい部分として人件費があります。

もちろん毎日予約がたくさん入っているのが理想ですが、実際はそうはいきません。

 

全くお客さんからの予約が入らない時でも従業員の人件費は発生しています。

開業後にあまり集客できていない状態で従業員を雇ってしまうとお店の利益を圧迫してしまうことになってしまいます。

実は1人で美容室経営はリスクが高い?!

先ほど、1人経営の例で1ヶ月の売上が110万円あれば維持できると記載しましたが、実際は1人で110万円の売上を作るのはとても大変です。

そして美容室の場合、スタッフの人数が少ないほど、実はリスクが高いのです。

スタッフが少なければ人件費がかからず、利益が出そうですが、1ヶ月の固定費用が30万円だとすれば、1人で経営する場合にはその30万円を1人で作らなければいけないからです。

しかし、スタッフが3人いれば、1人が10万円の固定費を負担するだけで補うことが出来ます。

 

さらに、美容師が1ヶ月あたり売上を作れる金額は、だいたい決まっています。1人あたり平均60〜70万円と言われています

そしてアシスタント1人の売上は30〜40万円ほど。美容師の給与が25万円前後で、アシスタントが18万前後が相場となっています。

 

つまり、支給する給与の倍の売上を上げてくれる計算になるのでスタッフが多いほど利益がの幅が大きくなります。

ですので、1人で経営していくよりは、スタッフを1〜2 人でも雇った方が今後の経営が安定していく可能性が高いです。

美容室が売上を上げる方法は?

では美容室が売上をあげるにはどうすればいいのでしょうか。

 

やはり売上を上げるとなると、1番重要なのは客単価を上げることです。

 

単価アップにはお客様のオーダーに他のメニューをプラスしていく必要があります。しかし大体の方が費用を抑えながら髪型の維持継続を求めています。

そこで、カットプラスαでポイントパーマやポイントカラーなどでの少しの金額でイメージを変更出来るような提案をし、少しづづ単価をアップを目指すことも視野に入れると良いでしょう。

また、メンズカットなどで、1回の単価は少なく、来店回数を上げ、短時間で対応できるようなメニューも売上アップに繋がります。

 

全国平均6,000円と言われている客単価を、それ以上に上げていくために必要なのは「きちんとお客さんをカウンセリングして提案をする」ということです。

お客さんが美容室に来店する理由には、髪の色や髪のダメージ、ヘアスタイルなど必ずどこかを変えたいという気持ちがあるからなのでそこをうまくカウンセリングで聞きだしつつ新しく提案することで客単価をアップすることができます。

 

例えば、カットを希望しているお客さんが、髪が傷んでいるのが気になると言っていた場合カットだけでなく、傷みを補修する成分の入ったトリートメントをおすすめすることでさらに客単価を上げることができます。

これはお客さんが髪の傷みを気にしているということをきちんとヒアリングできたため、結果的にトリートメントをおすすめすることができました。

押し売りにならぬよう注意!

ここで注意しておきたい事は、押し売りにならないように気をつけてください。

客単価をあげる事で頭がいっぱいになり、ついついお客さんに、あれもこれもとオススメしてしまうとお客さんも不快な気持ちになってしまいます。

しっかりにニーズを聞いた上で、お客さんにとって良いと思うものをオススメしてください。

オススメしてもお客様に当日はその予定が無く断られてしまっても、「イメージチェンジしたくなったら言ってください」など、次回以降に気分が変わって試してみたくなったときにオーダーしやすいようなクロージングで、当日の客単価を上げるだけではなく、月単位、年単位の売上見込みも考える事が大切です。

客単価が上がるということは、お客様の満足度が高い、つまり、自然とリピート率も上がっていくのではないでしょうか。

日常の業務の中にもこのように客単価アップのためのきっかけがあるはずですので、お客様を注意深く観察しニーズを捉えていってください。

美容室の経営を維持するために重要なのは、お金の管理

前述した通り、美容室の売上をあげるには客単価をあげたり、従業員を雇ったり、さまざまな方法はありますがお店が潰れないために1番重要なことは、お金の管理です。

 

ほとんどの方が、お金の管理を税理士など士業の方にお願いして自分で管理をしいなかったり、会計ソフトをつかっているから大丈夫と安心している方が多くいらっしゃいます。

しかし、それでもオープンして半分以上の方は1年後には手元にお金が残らず、資金ショートになり、事業を続けられなくなってしまうんです。

 

ではなぜ、お客さんも来店していて順調に売上も伸びているのに、手元にお金がなくなるのでしょうか??

それは、支払いや売上の入金に必ずズレが生じているからです。

 

会計ソフトや税理士などが管理しているのは、売上や支払いが発生した日を管理しているので、実際に現金が入金されるのは、1ヶ月後や2ヶ月後になることも多くあり、長い場合には数ヶ月後になることもあります。

つまり、会計ソフトや士業の先生に依頼し管理していても、実際の手元に残るお金は管理できていない。という状況です。

 

そこに気づかず、安心していると入金のズレが続き、いつのまにか手元にお金が残っておらず、事業を続けられないという事態に陥ってしまいます。

 

>>お金の管理はScheemeに相談!

お金は必ず経営者が管理する

売上をあげる方法、お店を長く続ける方法は、経営者が自分でお金の管理をすることが重要です。

>>【美容室を開業するなら!】事業計画書の記入例まとめ

まとめ

今回は、美容室開業後の売上や、売上の上げ方について詳しくご紹介しました。

開業後はどうしても売上が不安定になりやすく、今後の経営について心配になってしまう人も多いと思います。

売上を上げていくためにはやはり客単価を上げていくことが必須ですので、ぜひ今回の記事を参考に経営と今後の美容師としての仕事について考えてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修
Scheeme株式会社
ScheemeMAG編集部
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