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美容室開業の際に使える「助成金」を徹底解説

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美容室開業の際に使える助成金を紹介 |スキーム マグ
美容室の開業時に利用できる助成金について知りたいですか?本記事では、美容室開業の際に使えるトライアル雇用助成金やキャリアアップ助成金など、助成金の種類や申請方法などを詳しく解説しています。美容室の開業を考えており、助成金を利用したい方は本記事必見です。
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美容室開業の際には多額の資金が必要になるため、開業資金の捻出に頭を悩ませている人も多いかと思います。

一般的には融資を視野に入れていると思いますが、それとは別に美容室開業の際に使える助成金というものがあります。

今回はその助成金について、「助成金とは何か」「開業時に使える助成金」「助成金の申請方法」について詳しく見ていきたいと思います。

助成金とは?

そもそも助成金とはどのようなものかというと、厚生労働省が取り扱っている支援金のことで、一定の条件を満たしていればお金が支給されます。厚生労働省が取り扱っているため、人材教育や求人など雇用関係の助成金が主になっています。

助成金は個人事業主など、これから開業する人にとって嬉しいのは何と言っても返済が不要ということでしょう。

美容室を開業するときに日本政策金融公庫などの融資を資金調達の手段として使う人は多いイメージですが、助成金の方が審査はそれほど厳しくないですし、何より返済が必要ないため、まずは助成金を検討してみると良いでしょう。

ちなみに助成金と似た制度で「補助金」というものもありますが、こちらは経済産業省や地方自治体が管理しているもので、予算によっては上限を設定しているものもあるため受給できない場合もあります。

どちらも似ているようですが、少しずつ条件などが違うため間違ってしまわないように注意が必要です。

美容室開業時に使える助成金

それでは美容室を開業する際にどのような助成金が使えるのか見ていきましょう。

(1)トライアル雇用助成金

トライアル雇用助成金というのは、働きたいのに経験不足のため希望する業種で働けない人のために原則3ヵ月のトライアル雇用を行い、適性などを判断して正社員雇用へつなげていく事が狙いとなっています。

一定の条件を満たした事業主が35歳未満の人をトライアル雇用した場合、1人につき4万円支給されます。支給期間は最長3ヵ月です。

事業主が認定を受けるためには、人材育成に取り組む姿勢などをアピールすることが大切です。

(2)キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は非正規雇用者のキャリアアップを目的とした助成金で、「正社員化コース」「人材育成コース」「賃金規定等共通化コース」「諸手当制度共通化コース」などいくつかコースが用意されています。

一例をあげると、パートやアルバイトを正社員と同じ賃金規定にした場合、1事業所で57万円から72万円受け取ることができます。他の助成金よりも申請のハードルが低いため、おすすめの助成金です。

(3)人材開発支援助成金

人材開発支援助成金とは従業員を雇用した事業主に対して、従業員の職業訓練や、訓練中に発生する賃金のサポートをし、従業員のキャリアを形成することが目的の助成金です。

以前はキャリア形成促進助成金などと呼ばれていました。

(4)地域雇用開発助成金

こちらは都心部ではなく地方で開業する事業主向けですが、求人が少ないため働きたいのに働けないという地域に開業した場合受給できます。

地域貢献した美容室に支払われるという意味合いが強いと思われます。

助成金の申請方法

それでは助成金はどのようにして申請すればいいのか、トライアル雇用助成金を例に出してご紹介します。手続き自体はとても簡単ですので、すぐに申請できます。

助成金の種類によっては申請方法が異なる場合もありますので、事前に調べておくことも忘れないようにしましょう。

トライアル雇用助成金申請の流れ

1.ハローワークに求人登録する。この際にトライアル雇用であることを忘れず伝えてください。

2.ハローワークより紹介された労働者をトライアル雇用(3ヶ月)します。

3.トライアル雇用の開始から2週間以内に、ハローワークに助成金支給申請をします。書類は「トライアル雇用実地計画書」というものを提出します。トライアル雇用実地計画書は下記からPDFでダウンロードができます。

>>>トライアル雇用実地計画書

注意点としては、トライアル雇用実地計画書の「⑥対象者署名欄」に労働者の署名が必要です。「⑤常用雇用に移行するための要件」を事前に決めて、労働者の同意を得て、署名をしてもらいましょう。

4.トライアル雇用期間終了日の翌日から2ヶ月以内に「トライアル雇用結果報告書兼トライアル雇用奨励金支給申請書」を労働局に提出します。こちらも下記からPDFでダウンロードが可能です。

>>>トライアル雇用結果報告書兼トライアル雇用奨励金支給申請書

こちらも「対象者署名欄」がありますので、忘れず署名してもらいましょう。

5.提出後、半年〜1年以内にトライアル雇用奨励金が一括で支給されます。支給額は、対象労働者1名につき4万円/月、トライアル雇用の対象である母子家庭の母親または父子家庭の父親の場合は5万円/月の支給となります。

まとめ

今回は美容室を開業する際に使える助成金の種類と申請方法について詳しくご紹介しました。

今回ご紹介したもの以外にも、適用が認められる助成金はたくさんありますので、厚生労働省のHPからどのようなものがあるのか自分で調べてみましょう。

今まで開業資金は日本政策金融公庫などの融資を受けようと考えていた人は多いと思いますが、助成金であれば返済の義務はありませんし、条件を満たしていればほぼ受給できますので、まずは助成金の受給を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修
Scheeme株式会社
ScheemeMAG編集部
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