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美容室を開業での開業成功確率と失敗の原因3例

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美容室を開業での開業成功確率と失敗の原因3例|スキーム マグ
美容室を開業した後に、経営を失敗してしまう原因を知りたいですか?本記事では、美容室開業後の失敗してしまうパターン3つを紹介しています。他にも、成功率や廃業率、経営を失敗しないためのポイントも解説しています。美容室の開業を考えている方は本記事必見です。
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美容室独立開業で失敗する原因とは?成功率はどれくらい?
美容室の廃業率はかなり高く、安易に開業することはおすすめできません。
今回は、美容室開業が失敗する原因や廃業率、美容室が独立開業するにあたって、抑えておきたいポイントを解説します。

▽美容室が失敗する主な原因とは・廃業率は?

・美容室開業が失敗する原因

美容室は競争率の高い業界で、開業ができても長く生き残るのはかなり難しい事だといわれています。
美容室開業が失敗する原因は、大きくわけて3つあります。

①資金計画ができていなかった

1つめの原因としては、具体的な資金計画ができていなかったことです。

今まで、美容師として働いていたので、大きな金額を扱うことに慣れていないため、資金繰りなどに関して具体的なイメージを持つことが難しく、感覚だけで資金計画を立てて開業してしまう人が多いのです。
美容室のオープン前に隅々まで計画を立てないことが原因で、開業後すぐに運転資金が底をついてしまうこともよくあるパターンです。
開業資金のため、銀行などで融資を受ける際の審査には通っても、その計画通りに経営が進むとは限りません。

開業するには、美容師としての意識よりも経営者としての意識が必要になります。
きっちりとした計画を立てずにいることで、開業資金の大半以上を内装工事などに使ってしまい、運転資金が少なくなったため、集客ができず結果的に廃業に至る、などのケースも考えられます。
開業はゴールではなく、スタートであるという認識をいつでも忘れてはいけません。

②集客対策がなされていなかった

廃業した美容室に多い原因の2つめは、集客対策を怠っていたこと。

今まで、美容師として働いてきた場合、美容師としての自分の腕に自信を持っています。
「美容師としての自分の腕にお客さんがついている」と安易に考えて開業してしまうと、集客対策を軽く考えがちになります。
「インターネットのサイトで告知すれば簡単に集まるだろう。」「いままでのお客さんが流れてきてくれるだろう。」「口コミでなんとかなるだろう。」というような考え方はとても危険です。
経営の未来を見ながら、お金をかけてでも集客をすることが美容室を長く続けることには重要になってきます。

また、美容室は地域密着型のビジネスであるということを忘れてはいけません。
今まで自分についてくれたお客さんがいくら居ようとも、通う美容室を変えてまで、ついてきてくれるとも限りません。
今までのお客さんだけでなく、開業した地域でどれだけ新しい顧客が増えてくれるのかが大切なのです。

③経営者としての意識の無さ

3つめの原因は、開業しても経営者としての意識が低いと、うまくいかずに失敗してしまいます。

美容師としての意識はもちろん大切ですが、なにより大切なのが自分が経営者であるという意識です。
経営者になれば自分のことだけではなく、働いてくれるスタッフのこと、店の経営に関することなどを考えながら経営体制を作り上げていかなければなりません。

現場に出て美容師として働くことも大切ですが、良いスタッフを雇って、しっかりとお店の売り上げを伸ばしていかなければ美容室を続けていくことは不可能なのです。
自分自身だけの売り上げよりも、日々経営について学び、お店のためにできることをこなしていきお店全体を成長させていくことが経営者としての役目です。

・美容室の廃業率

毎年1万件ほどの美容室が新たに開業されています。
そして、1年では10件に6件の割合で廃業になってしまうというデータがあります。
ということは、20年間続けて営業ができる美容室は500件に10件しかないという計算に。

▽美容室経営が成功する確率はどれくらい?

開業した美容室が生き残っていける確率は、このように言われています。

1年:40%
3年:10%
10年:5%
20年:0.3%

1年で40%の確率だったのが、3年になると一気に10%にまで落ちてしまいます。
これは、最初はうまくいっても続けていくには相当の努力が必要だということがわかるデータです。

▽美容室の独立経営を成功させるためには

美容室を開業し長く続けていくためには、いくつかのポイントを抑えておかなければなりません。3年以内に90%もの店舗が閉業してしまう業界なので、感覚だけでの開業は絶対にやめましょう。

①経営を学ぶ

開業には経営者としての知識が必要不可欠です。
美容師の感覚でお店を始めると思うようにいかず、廃業することになってしまいます。
自分は経営者であるという意識をしっかり持って、しっかりと勉強してから開業するようにしましょう。

②長期の資金計画を立てておく

はじめて多額の金額を扱うとなると、なかなかイメージがつきにくく、資金計画が曖昧なまま進めてしまう人も少なくありません。
開業してからの数年の資金繰りだけでなく、10年、20年先までの見通しが必要です。
また、開業資金をなるべく抑えて運転資金に余裕を持たせておくと、後々楽に経営を進めていくことができます。

③一人で全てやろうとは考えない

美容室の経営を全てを一人でこなそうとすると、手一杯になってしまい、お店の隅々まで気が配れずに、結果的にスタッフが離れていったり、必要なことに手が回らなくなってしまったりすることがあります。
そのため、経理などはプロに任せるのがおすすめです。
税理士さんと契約し、経理を任せたり、資金繰りなどの相談をするようにしましょう。

▽まとめ

美容室の廃業率はかなり高く、成功させるのはかなり難しいといえます。
今回、解説したように、「自分は経営者である」という意識を持った慎重な行動が大切。
また、美容室経営の全てをひとりでやるのではなく、頼れるものには頼って効率よくやっていくことも重要です。
失敗する原因を排除して、長く生き残る美容室の経営をしましょう。

この記事の監修
Scheeme株式会社
ScheemeMAG編集部
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