内装工事の進め方を正しく理解すれば、開業までをスムーズに進めていくことができます。
この記事では、美容室開業で失敗しないために押さえておきたい物件選びのポイントや、内装工事にかかる費用や期間、進め方について詳しく解説します。
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▽お店の内装デザインを決める
・ターゲットを決める
・どのようなコンセプトにするか
・店舗イメージを決める
・イメージカラーを決める
どういった顧客を相手にしていくか、年齢や性別、趣向などを具体的に決めていきます。
ターゲット層がきまりましたら、 ターゲットに好まれるコンセプトを決めていきましょう。男性がターゲットでしたら「シンプル」や「シック」女性でしたら「ポップ」、「キュート」、「ナチュラル」、「ラグジュアリー」など、また地域が決まっているのでしたら、その地域に合ったコンセプトでも良いですね。
そしてコンセプトにマッチしたイメージカラーを決める。これは後にロゴやタオルやインテリアなどにも関わってきますのでしっかりとイメージを決めると良いでしょう。
ここまで決めてから行動に入るとスムーズに動くことが出来ます。開業準備は同時進行で行うため、内装と設備、インテリアや小物がちぐはぐになってしまわないようにイメージを固めていきましょう。
また事業計画書などを記入する際にも上記の情報は重要となりますので、早めに決めておくことをおすすめします。
▽店舗の物件を決める
美容室を開業するための第一のステップとして、まずは物件選びがあります。
どれだけ腕の良い美容師がいても、素晴らしい内装のおしゃれな店舗を作っても、立地や物件が悪いと、それだけでお店の価値が下がってしまい成功させることが難しくなります。
そのため、内装だけでなく物件もしっかり吟味して選ぶことが大切です。
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【立地・物件を上手に選ぶためのポイント】
・ターゲットを絞り、ターゲット層の集客が見込める立地を選ぶ
・居抜き物件の場合は以前の店舗の業務年数などを調べて、長く続いていたのか確認する
・わかりやすい場所にあるかどうか
・近くにあるライバルの美容室店舗をリサーチし、戦えるのかどうか検討する
・仲介業者の意見だけに頼らず、自らリサーチし、様々な人から意見を聞く
・安すぎる物件に注意
・15坪程度
美容室は特に、立地や物件によって成功率が変わってきます。
物件選びを妥協してしまうと、成功率が下がってしまいます。
腕の良い美容師がいて、おしゃれな内装の店舗をつくっても物件や立地を誤ってしまうと、開業後に苦労をすることになりかねません。
また、10坪以下の美容室は、スタッフを雇用して営業するには狭く感じます。
15坪以上の物件に絞って選びましょう。
どうしても家賃を抑えたい方、少人数の小規模で開業したい場合は、15坪以下の物件も選択肢に含めても良いですが、上記のポイントにはしっかり気をつけて、正しく物件を選ぶことが重要です。
▽美容室の内装工事費用はいくら?
物件が決まれば、次は内装工事の計画に進みます。内装工事にかかる費用はピンキリで、物件の状況や大きさ、デザインのイメージによってかなり変わってきますが、一般的な相場としては
坪単価30万円から50万円程度。
この金額が一般的な相場なので、業者が提示する見積もりが相場より極端に安すぎても高すぎても注意が必要です。
内装工事費用にかかる金額は小さな額ではありません。
開業にかける費用を少しでも減らしたいなら、居抜き物件の利用がおすすめです。
居抜き物件であれば内装をそのまま引き継げるので、費用をあまり掛けることなく済みます。
以前の店舗との
差別化をはかるために壁紙などは変更すると良いでしょう。また、以前美容室であった居抜き物件の場合、内装だけでなく設備などもそのまま使用できる場合があります。
費用を抑えて開業したいなら、居抜き物件の利用を検討するのがおすすめ。
内装にかかる工事期間はスケルトン物件15坪から30坪で、2週間から3週間ほどです。
内装の装飾にこだわった特殊な工事がある場合はそれ以上かかることもあります。
居抜き物件の場合では、壁紙張替え程度の修繕であれば3日から1週間以内で終わります。
内装工事にかかる期間は、一般的には1ヶ月以内ですので、それよりも大幅に伸びてしまったり、なかなか内装工事が進まず明らかにおかしいと感じるような場合には、意図的に工期を伸ばしている悪徳業者の可能性もあるので、業者を変更するのが良い場合もあります。
▽上手な内装工事の進め方とは?
・内装費用の上限を決める
お店を開業すると、予想していなかった部分で費用が発生してしまったり、当初の計画より上回って資金が必要になる場合も多くあります。
美容室を開業する場合、とくに内装工事などのデザインに費用が高くかかってくる場合が多いです。
そのため、費用を少し多めに設定しておき余裕を持って進められるようにしましょう。
・内装のおおまかなデザイン・コンセプトを決める
設定したターゲット層にあったコンセプトを決定し、こだわりたい部分などのデザインをおおまかに考えます。
そして、実際どのように動くかなどの導線と機能性もイメージしておくと、後にカット台やシャンプー台、収納棚などの機材を入れる時にサイズが合わないなどのトラブルが避けられます。
内装の設計会社に依頼する際、しっかりとイメージを伝えられるようにしましょう。
また、事前に保健所とも相談をして、営業許可が降りる基準もしっかりと把握して、内装業者と相談しましょう。
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・設計会社を決める
美容室は他の業種と異なり、設備や什器などもたくさん扱うため、デザインだけでなく使いやすさを重視した設計が必要になります。
設計会社を選ぶときは、美容室の設計に関するノウハウや知識があるのかどうかを重視して選ぶのがポイントです。
美容室の内装設計経験が豊富にあるのかどうかを確認し、信頼できる内装設計会社に任せるようにすると安心です。
・イメージをまとめ依頼したい内容を伝える
内装のおおまかなデザインやコンセプトをわかりやすくまとめましょう。
話し合いだけでなく、文章にまとめたり、イメージに近い写真などを使用しながら伝えるとスムーズです。
コンセプトやイメージ、要望を伝えながら、内装設計会社とのすり合わせを行います。
この段階で必要な什器、シャンプー台などの設備の数なども細かく伝えます。
・デザイン決定とコスト確認
設計会社によるプレゼンを受け、パースや展開図を確認します。
その資料をもとに、もっと要望があれば伝えて修正をしてもらいますが、要望が多くなると追加で費用がかかってくる場合もあります。
大体の費用感をこまめに確認しておくと、後々のトラブルにつながりません。
・施工会社を決める
デザイン・設計図が固まれば、次は施工会社を探します。
価格の適正化をはかるため、損をしないためにも、いくつかの施工会社で見積もりを出してもらいましょう。
施工会社は一から探しても良いですが、内装設計会社が紹介してくれることがほとんどです。
・内装工事開始
工事にかかる期間は2週間から3週間、長くて1ヶ月程度です。
内装工事中には、細かな打ち合わせがあるので現場に足を運びましょう。
「完成した内装の素材感や色味がイメージと違った。」ということがないように、こまめに確認することをおすすめします。
▽まとめ
美容院は競争率の高い業界です。
立地や物件にこだわって、良い場所で開業することができないと、長く営業を続けることは難しくなってきます。
また、内装にもこだわって他の店舗と差別化をはかることも、立派な経営の戦略と言えるでしょう。
内装の工事費用が一般的な価格から極端に離れすぎている場合、工事期間が長すぎる場合も警戒が必要。
美容室の開業は、リサーチや確認を怠らず丁寧に進めていくことが大切です。