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ゴーストレストランを開業するメリットと具体的な方法

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ゴーストレストランを開業するメリットと具体的な方法 |スキーム マグ
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こんにちは、Scheeme MAG 編集部です。

飲食店で経験を積むと、ゴーストレストランの開業を考える機会も増えるのではないでしょうか。

しかし、中には


なにから始めればよいんだろう?

ゴーストレストランの開業はやっぱり不安

という方もいると思います。

飲食店の開業を成功させるには、正確な情報収集がカギです。

この記事では、ゴーストレストランの概要やメリット、開業方法について紹介しています。

物件の選び方や支払い計画についても詳しく解説しているので、経営をやったことがないという方にもおすすめです。

また、開業における注意点も解説しているので、ぜひ役立ててくください。

しっかり押さえて、ゴーストレストランを絶対に成功させましょう。

【新時代の飲食店!】ゴーストレストランとは

ゴーストレストランとは、店舗を持たず、電話やインターネットなどから注文を受ける飲食店のことです。キッチンさえあればどこでも営業できるため、近年人気になっています。

もともとはアメリカで生まれたスタイルで、日本でも2016年頃から普及し始めました。

たとえばUber Eatsは、日本を含む35か国に展開している、グローバルな料理宅配サービスです。配車サービスという側面が強いものの、ゴーストレストランの国内普及に寄与したのは間違いありません。

ゴーストレストランが普及しだしたのは、日本独特の文化背景も関係あるでしょう。日本は、昔から「出前」を行う文化があり、ゴーストレストランと相性がよかったと言われています。

ゴーストレストランを開業する3つのメリット

ゴーストレストランを開業したら、どのような恩恵を得られるのでしょうか。具体的なメリットを3つご紹介します。

①開業資金を抑えられる

ゴーストレストランは、数十万円から始めることができ、開業資金を抑えられます。店舗なしで営業でき、物件の取得が必要ないためです。

自宅に十分なキッチン設備があれば、すぐにでも始められます。

また、開業資金が少なくて済むため、実店舗経営のテストとしても使えます。実店舗営業の成功に必要なスキルは、ゴーストレストランの経営でも習得できるからです。

中には実店舗経営の経験を積むために、ゴーストレストランを開業する方もいます。

店舗営業だと、開業資金に数百万~1,000万円かかることも珍しくありません。物件の取得や内装工事費などで、ある程度まとまった資金が必要だからです。

立地によっては、さらに大金が必要になるケースもあるでしょう。

②経営コストを抑えられる

ゴーストレストランは、経営コストも抑えられます。接客業務がなく、人件費を抑えられるためです。

規模にもよりますが、1~2人の従業員で、注文からキッチンまでこなせるでしょう。

デリバリー代行アプリに投稿すれば、広告費も抑えられます。大手アプリの認知度とブランドを活用できるためです。

たとえば出前館は、大手飲食チェーンが数多く登録する大手デリバリーサービスです。登録すれば、数十万単位のお客さんに自店舗をアピールできます。

配達スタッフを雇ったり、配送車を購入・レンタルする必要もありません。月3,000円程度の出費で、配送業務全般を外部に任せられます。

③臨機応変にメニューを変えられる

ゴーストレストランは、インターネット上の操作だけで、メニュー変更できます。具体的には、デリバリー代行アプリの管理画面でデータを入力するだけです。

店舗営業だとメニューの変更に、大幅なリニューアルが必要となります。

ゴーストレストランの開業に必要な5つのこと

ゴーストレストランは、どのように始めればよいのでしょうか。開業に必要なことを5つ紹介します。

①食品衛生責任者の資格を取る

ゴーストレストランを開業する際は、食品衛生責任者の資格が必要です。

資格を保有していないと法律違反になるため、必ず取得しましょう。食品衛生責任者は、料理を提供する以上、必ず必要になる資格です。

食品衛生責任者の資格は、6時間ほどの講習で誰でも取得できます。全国共通なため、開業予定地以外で取得することも可能です。

ちなみに調理師や栄養士などの国家資格保有者は、講習を免除されます。

②調理場所を確保する

料理を作る場所を確保します。物件は、ホームグランドとなるため、慎重に選びましょう。

具体的には、以下の点に注意してください。

・Wi-Fi環境があるか
・飲食店営業を許可されているか
・立地が合っているか
・営業可能日数が足りているか
・情報が古くないか

Wi-Fi環境があるか

ゴーストレストランは、インターネットのWi-Fi環境があるかが重要です。デリバリー代行アプリを利用する場合、Wi-Fi経由でオーダーを受注するためです。

Wi-Fi環境が不安定だと、オーダー取り逃す可能性があります。取り逃しは機会損失になるため、全体の売上にも影響するでしょう。

物件選びの際は、Wi-Fi環境の有無をしっかりと確認してください。インターネットの速度も合わせて確認しましょう。

飲食店営業を許可しているか

料理を提供する以上、飲食店営業が許可されているかも重要です。

無許可でゴーストレストランを開業すると、法律違反になります。内覧の際は、飲食店営業許可が下りているかも確認しましょう。

元飲食店だった物件は、許可されている可能性が高いのでおすすめです。

立地が合っているか

ゴーストレストランは、駅から近い場所で営業するのがよいといわれています。デリバリースタッフの多くが、駅付近で待機しているためです。

駅から近いほど、配送距離が短くなり、料金も安く済むでしょう。

営業可能日数が足りているか

営業可能日数が少ない物件は、あまりメリットがありません。週1回しか営業できない場合、売上が出にくいからです。

実際稼いでいるゴーストレストランは、稼働率が高く、お客さんによく認知されています。

物件は、週7日・土日祝日も営業できるところを選びましょう。

情報が古くないか

サイト内に掲載されている物件情報は、古くなっている可能性があります。

内覧について質問する際は、物件の新しい情報がないかも確認しましょう。

情報の更新前だと、お得な情報を教えてくれる可能性もあります。

常にアンテナを広げ、最新の情報をチェックしてください。

③電話回線を確保する

ゴーストレストランは、インターネットだけでなく、電話からもオーダーをとれます。インターネットを使わない層にもアプローチできるのでおすすめです。

電話は、仕事用として新しく購入しましょう。プライベート用とごっちゃにすると、オーダーを取り逃す可能性があります。

④レジシステムを用意する

レジシステムは、自前で用意しても構いません。間借り先のレジシステムを借りる場合、お金の管理が複雑になるためです。

支払いをシンプルにしたい場合は、専用のレジシステムを導入しましょう。

⑤デリバリー代行サービスへ登録する

料理を提供できる環境を構築したら、デリバリー代行サービスへ登録します。自分でホームページやSNSを作るより簡単に集客できるので、ぜひご利用ください。

まずは大手の「Uber Eats」「楽天デリバリー」「出前館」に登録するのがよいでしょう。

ゴーストレストラン開業の注意点

ゴーストレストランの開業には、どのような点に気をつけるべきでしょうか。

具体的な注意点を紹介します。

食材管理を徹底する

レンタルスペースを利用する際は、サービス元が提供するルールを厳守しなければなりません。特に食材管理は、中核を占める重要業務なので、慎重に行いましょう。

よくあるトラブルとしては、「醤油をこぼしてシミを作った」「共通の食材を水浸しにしてしまった」などが多いです。場合によっては、賠償金を請求されるケースもあります。

物件提供者が優しい場合は笑って許してくれることもありますが、飲食店をやる以上、最低限のマナーは守りましょう。

備品や設備もトラブルになりがちです。備え付けのグラスを割った場合は、弁償させられるケースもあります。

賃貸契約を結ぶ際は、備品や設備が破損した際の対処法を確認しましょう。契約時に、全額弁済するのか、一部弁済でよいかなども確認してください。

自分たちの使用スペースを明確にすることも大切です。共用スペースだと、誰がどの備品を使えるのかが分かりづらくなります。

他ユーザーの備品を勝手に使うと、トラブルに発展するので注意しましょう。

契約時は、冷蔵庫をシェアできるか、自分のスペースがどこなのか、まで確認するのがおすすめです。

余裕をもった支払い計画を立てる

既存の飲食店を間借りする場合は、余裕をもった支払いスケジュールを立てましょう。借主と良好な信頼関係を保つためです。

賃貸料やレジ使用料の支払いが一日でも遅れると、キッチンの使用を制限される可能性があります。

契約の段階で、「何を支払うのか」「いつまでに支払うのか」を明確にしましょう。

ゴミの捨て場所や収集日に気をつける

使用後はキッチン回りをきれいな状態にして返すのが基本です。

料理後に出たごみは、適切な日に、適切な場所へ捨てましょう。

自分勝手に捨て場所を決めると、次回以降、使用を制限される可能性があります。内覧の際は、ゴミ収集費用についても確認しましょう。

人気メニューを押さえる

お客さんの胃袋をつかむには、人気メニューが必須です。不人気メニューばかり集めても、リピーターは付きません。

開業の際は、少なくともひとつは人気メニューをいれましょう。人気メニューの専門店にするのもおすすめです。

ゴーストレストランでは、以下のメニューが人気あります。

・ピザ
・寿司
・ラーメン
・お弁当
・うどん
・そば
・丼もの

まとめ

ゴーストレストランの開業に必要なことは以下の5つです。

①食品衛生責任者の資格を取る
②調理場所を確保する
③電話回線を確保する
④レジシステムを用意する
⑤デリバリー代行サービスへ登録する

ゴーストレストランは、店舗を持たず飲食店を開業できる手法です。初期費用を抑えられるため、初めての方でも安心してチャレンジできます。

実店舗経営のテストとして利用するのもよいでしょう。

開業リスクを抑えたい方は、ぜひご検討ください。

この記事の監修
Scheeme株式会社
ScheemeMAG編集部
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