資金調達の“すべて“をわかりやすく解説したメディア

なぜ、黒字倒産するのか?

更新日
なぜ、黒字倒産するのか? | スキーム マグ
なぜ、黒字倒産するのか? | Scheeme スキームでは、そんな事業計画書のテンプレートや書き方など創業/独立/融資に役立つ情報を発信しています!これから事業計画書を作るという方は是非参考にしてみてください!
請求書の支払いを最大3回分割してあと払いできる

資金繰りに関して怖いのは、数字の上では利益がでているのに、手元にはお金がないという状況です。なぜそのようなことが起きるのでしょうか。

①実際の入出金と利益を計算するタイミングにズレがあるため

会計の世界では、現金の授受が行われた時ではなく、その取引が発生した時点で売上や費用を認識します。一方、企業間では一般的に信用取引が行われています。商品やサービスの提供と同時に金銭の受け渡しが行われることはまれで、たいてい翌月とか60日後に代金の決済が行われます。そのため、会計上の損益計算書上では売上が立っているのに、まだ入金されていないということが頻繁に起こってきます。

設備や資産を購入しても、その年に一度に費用として計上しないため

一年間の売上から費用を引いて、その年の利益を計算することを、「期間損益計算」といいます。できるだけ正しい期間損益計算を行うためには、例えば売上は来年度に発生するが、費用は今年発生したという場合には、その費用は来年に持ち越すべきだと考えるのです。期間損益計算の代表的な例が減価償却です。購入年度に一度に大きな資金が出て行くので、一気に手元現金はなくなりますが、一度に費用に計上されるわけではないので、会計上の利益と手元現金は違ってきます。

③商品を仕入れたら、すぐに売れるとは限らないため

仕入れた商品はすぐに売れるわけではありません。しかし正しく期間損益を計算するためには、購入した商品のうち売上に対応する分だけを、売上原価という費用に計上します。この場合、売れ残った分は在庫という形で会社の資産になります。売れ残りの在庫が多ければ多いほど、会計上の利益と手元現金の残高は一致しないことになります。

この記事の監修
Scheeme株式会社
ScheemeMAG編集部
資金調達から経営まで今日から使える情報を発信!一般的な融資/創業融資・補助金に関する情報を初めての方にもわかりやすくお届け致します。公認会計士・税理士や銀行融資担当者が融資や補助金の専門家が監修しております。